内容説明
“もう一人の自分”なんているのだろうか、と疑問に思う方がいるかもしれない。でも、ここでいうのは、ときどき夢の中に登場する自分であり、はたまた、理想的な自分のイメージである。ときにそれは妄想や幻覚という形を取ることもあるが、いずれにしても“れっきとした”自分であることにまちがいはない。実を言うと、そうした“もう一人の自分”を活かすことのできる人が、ひとかどのことを成し遂げているのだ。では、どうしたら、それが可能なのか?本書は、精神医学の立場からそれを明かしたものだ。
目次
プロローグ あなたの日常の中にある妄想と幻覚
第1章 妄想はどのように生まれるのか
第2章 妄想を活かす―妄想で切り開かれた新しい世界
第3章 幻覚はどのように生まれるのか
第4章 幻覚を活かす―幻覚はときとして心の特効薬
エピローグ “健全な狂気”が人間の歴史と精神の健康をつくってきた