内容説明
明治の超ベストセラーSF『海底軍艦』の生みの親。それが押川春浪だ。その波瀾万丈、痛快無比の生涯をあますところなく活写した人間ドキュメント。徹底多角取材によって、日本SFの原像を浮き彫りにした大労作…!
目次
序章 大正3年11月18日
第1章 伏龍―少年時代
第2章 蛮骨―学生時代
第3章 出洞―処女作時代
第4章 雄飛―写真雑誌時代
第5章 快絶―〈冒険世界〉時代 1
第6章 壮遊―〈冒険世界〉時代 2
第7章 巨風―〈武侠世界〉時代
終章 大正14年11月16日
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
独居202
3
近代SFの祖ともいうべき人がここまでぶっ飛んだ人だとは思わなかった。新渡戸稲造との論戦や天狗倶楽部でのスポーツ活動のエピソードも面白いが、学生時代の逸話は抱腹絶倒の数々で堪らない。春浪だけではなく周囲の人間達もバンカラ揃いで明治、大正時代のエネルギッシュな若者達の様子が伝わってくる。春浪の評伝だが、当時の膨大な資料から多角的に調べあげられてるので明治後期から大正初期にかけての風俗文化的な資料としても優秀。余談だが日本SF大賞受賞作品でもある。2018/01/28
源次/びめいだー
2
1988年日本SF大賞。日本SFの祖、押川春浪先生の伝記。大学在学中に海軍軍人からの助言を得て「海底軍艦」を執筆したというのに驚きました。2025/03/12