内容説明
“思いやり”とは、日本文化が生み出した日本独特の心情で、自分中心の思考から脱却して、相手に「思いを遣る」という気持ちを表現した言葉である。今、この時代だからこそ、大切にしたい相手を“思い遣る”心(気持ち)。本書は、その実践を明らかにするために長きにわたり調査・研究してきた100名を越える子どもたちの観察事例から、「思いやりが育つことの意味」、「縦断的観察から見る思いやりの育つ過程」を中心に、子どもの“思いやり”が育つには、子どもの行動や状況に対してどのように理解し、どのように教育的援助を行っていったらよいかについて詳述した1冊である。
目次
1章 思いやりを概観する(思いやりとは;思いやりの発達過程)
2章 観察と調査による思いやりの育ち(思いやりの育ちを縦断的に見る;思いやりの育ちを横断的に見る)
3章 思いやりの育ちから見えるもの(思いやりが育つことの意味;思いやりは道徳性につながるか ほか)
4章 保育の実践を通して思いやりが育つということを考える(相手に気持ちを汲んでもらおうとする;相手と気持ちを共有する ほか)
今後の課題(保育の現場から;臨床の現場から)
著者等紹介
千羽喜代子[チバキヨコ]
大妻女子大学名誉教授、東京福祉大学教授
長山篤子[ナガヤマアツコ]
聖学院大学特任講師
帆足暁子[ホアシアキコ]
ほあし子どものこころクリニック副院長
永田陽子[ナガタヨウコ]
日本女子大学付属豊明幼稚園教諭
青木〓子[アオキヤスコ]
元宝仙学園短期大学非常勤講師
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