内容説明
たいようのじかんとやみのじかんのあいだのほんのわずかなじかん―。そんな「すきまのじかん」のおはなしです。
著者等紹介
エルボー,アンネ[エルボー,アンネ][Herbauts,Anne]
1975年、12月27日にブリッセルで生まれる。ブリュッセルの王立美術アカデミーでイラストとコミックを学ぶ。現在は、ブリュッセル近郊に住む
木本栄[キモトサカエ]
ロンドンに生まれる。ボン大学卒業後、翻訳家として活躍。99年ボローニア絵本賞受賞の『おつきさまはよるなにをしているの?』(ひくまの出版)をはじめ、多数の訳書がある。ベルリン在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
143
何とも言えない色合いが好きです。夕暮れ時と朝方の日の上る少し前の時間にいる主人公です。よると昼間の間にはさまれて窮屈な感じでしょうが、このようなどっちつかずのような感じもいいものです。竹馬に乗っているのがいいですね。子供には難しいのかもしれません。2016/08/12
シナモン
132
図書館本。太陽の時間が終わり、月の時間が始まる、その間の時間「すきまのじかん」の物語。ある日、「すきまのじかん」はむこうがわのじかんにいる夜明けのお姫様に恋をする。会いたい気持ちを抑えられず、アオサギに姿を変えて会いに行く「すきまのじかん」…。あかりを灯すほど暗くはないけど、本を読んだりするには明るくない時間。ぼーっとしたり、物思いにふけったり。一日の中のそんな曖昧な時間に、アオサギに姿を変えた「すきまのじかん」に思いを馳せるのも良いかもしれない。静かな大人の絵本でした。2019/11/17
❁かな❁
131
お気に入りさんの感想で気になり手に取りました!昼でも夜でもない夕暮れ時の「すきまのじかん」のお話。とても静かでゆっくりした空気感が伝わってきます☆暗くもなく明るくもない夕暮れの黄昏時って素敵ですよね!そんな時間を擬人化されたお話。「すきまのじかん」が恋をするのがロマンチックでした♡表紙からも伝わりますが、中の絵も綺麗な落ち着いた色彩の絵でお話の雰囲気と合っていて良かったです♪綺麗な作品でした!控えめな「すきまのじかん」の想いがいつか伝わりますように♡本当に短い「すきまのじかん」ですがとても好きです★2015/01/27
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
108
淡くて繊細な物語。世界の時は、太陽の王が統べる〈太陽の時間〉と闇の女王が支配する〈闇の時間〉に分かれていた。ある日、昼と夜のあわい(間)に夕暮れ時の〈すきまのじかん〉が生まれた。支配者達に疎まれた彼は、彼らの間にそっと忍び込むことにした。それ以外の時間は、木の幹や街灯の中に隠れて過ごした。青い風が吹く夕暮れ、「〈向こう側の時間〉に美しい姫が住んでいる」と鳥たちが噂した。〈すきま〉はアオサギに姿を変え、旅をし、そして〈よあけのおひめさま〉に恋をした……。ペールトーンに彩られた美しい本。2002年3月初版。2015/01/18
☆よいこ
79
大人絵本。太陽の時間が終わるとすぐに闇の時間がきた。すきまの時間は、太陽の時間と闇の時間の間に入り込んだ。けれどもふたりはいがみ合い、すきまの時間にも冷たい態度をとった。すきまの時間は木の幹のなかや街頭の中に隠れていた。ある日、すきまの時間は「むこうがわの時間」にいる「よあけのおひめさま」に出会う。恋をしたすきまの時間は、たびたびアオサギに姿を変えおひめさまに会いに行くようになった。▽すきまのじかんは、だまったままたけうまにのっている。右手になにもかいていない小さな本を持ち、ゆびぬきをかぶっている。5分2022/05/10