内容説明
いつもふたりで、ずっとふたりで、ともに暮らしたカップルのもしも片方が天国に召されたら…ひとりぼっちがまっているの？いいえ、わたしとヘンリーはいまだっていつもふたりで、おでかけするのよ。恐竜のせなかに乗ったり、ラッパをふきながらライオンをおいかけたり…かけがえのない大切な人がいたからこそあたためられる想いがある。カップルの愛を描いた、感動の絵本。
著者等紹介
カー，ジュディス［カー，ジュディス］［Ｋｅｒｒ，Ｊｕｄｉｔｈ］
１９２３年、演劇評論家の娘としてベルリンに生まれる、３３年、ナチスの迫害をのがれ、スイス、フランスへ移住、３６年、イギリスに渡り、ロンドンの美術学校に入学する。ＢＢＣ放送で仕事をしているときに、脚本家のナイジェル・ニール（トム・ニール）と出会い、５４年に結婚、のちに女優となる２人の娘、小説家となる息子をもうける。７０年に『わすれんぼうのねこ モグ』（あすなろ書房）で絵本作家デビュー
亀井よし子［カメイヨシコ］
１９４１年、東京に生まれる。大学卒業後、商社にて実務翻訳を経験したあと、『読み聞かせこの素晴らしい世界』（ジム・トレリース著 高文研）で翻訳家デビュー。その後、ボビー・アン・メイソン、アン・ビーティなど女性作家の文学作品を次々と翻訳するかたわら、フェロー・アカデミーで翻訳を教える（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
125
いつも二人で、ずっと二人で過ごしたカップルの愛の絵本。天国に召されたご主人は、毎日3時間だけ戻ってきて、二人でいろんなところにでかけます。周りの人からはぼんやりしているように見えるかもしれないけど、デートの間は彼しか目に入らない。この世にいる時は慎重だった彼は、翼を手に入れて大冒険が好きになりました。かけがえのない大切な人は、決していなくなったりしない。年齢を重ねるほどに想い出と想像力は人生の宝物になるから、せっせと集めて、研ぎ澄ませておかなければ。それもできれば、誰かと一緒に。2011年9月初版。2016/04/09
ぶんこ
57
文も絵も素晴らしい。仲のよかった老夫婦。先に天国へいったヘンリーと毎夕3時間のデート。生きている間は慎重だったヘンリーが、色々な冒険に連れて行ってくれます。1人残される恐怖を常日頃感じている私には、救いのような本でした。しかし、そうなった時、私にジュディスのような想像力、夫への愛情が残っているのか不安でもあります。作者の優しい感性にほれました。猫のモグのシリーズがあるようなので読んでみたいです。この本に巡り会わせてくださった読メさんに感謝です。2016/07/07
はる
55
いつまでも、ずっと夫婦。亡くなってしまったおじいさんと毎日素敵な旅行に出かけるおばあさん。いつも一緒に過ごしてきた二人だけの大切な時間。お互いを想う気持ちが温かくも切ない。優しいタッチのイラスト。おばあさんとおじいさんの見つめ合う眼差しが素敵。2016/06/17
スプーン
34
どんな時でも出会えるふたり。どんなことでも出来るふたり。愛し合っていれば最強。2020/06/13
ヒラP＠ehon.gohon
32
５０年連れ添ったご主人を喪った著者の想いが、このような形の絵本になったのですね。 悲しみと言うよりも、楽しかった事を思い出しながら、夢の世界で二人で遊ぶなんて、素敵な老いの境地に思えます。 おばあちゃん、寂しくないですね。 愛があるからこその世界です。 自分もこうありたいと思いました。2021/01/04
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