著者等紹介
ツヴェルガー,リスベート[ツヴェルガー,リスベート][Zwerger,Lisbeth]
現在、国際的にもっとも高い評価を得ている絵本画家のひとり。1954年、ウィーンで版画家の娘として生まれる。美術アカデミーで学んだ後、23才でE.T.A.ホフマンの『ふしぎな子』をザルツブルクのノイゲバウアープレスから出版し、挿絵画家としてデビュー。以降、グリム、アンデルセンなどの古典童話や、イギリス、ドイツなど世界の古典文学の童話を好んで素材に選び、斬新・魅惑・進歩・ユーモアを原点に創作。BIB世界絵本原画展金牌賞、オーストリア政府賞、ニューヨークタイムズ年間最優秀絵本賞など、数々の賞を受ける。1990年に絵本賞の最高峰、国際アンデルセン賞を受賞
池田香代子[イケダカヨコ]
1948年、東京生まれ。ドイツ文学者。アキフ・ピリンチ『猫たちの森』(早川書房)で1998年に第1回日独翻訳賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
クリママ
43
ロシアに伝わるといわれる物語を、バレーの台本としてチャイコフスキーが書き上げた「白鳥の湖」。後に悲劇として書き直された。が、この作品はハッピーエンド。沈んだ色合いの落ち着いた絵。幼稚園のとき読んだ講談社の絵本は華やかな色合いの優しい絵だった。そして、同じくハッピーエンド。60年以上持ち続けたその絵本の印象は今も強く、それを超えられる作品はないのかもしれない。2023/10/16
けんちゃん
24
読友さんのご紹介本。あとがきによれば、ハッピーエンドの白鳥の湖は、もともとチャイコフスキーの意図するものだったであろうとのこと。ツヴェルガーさんは見事に仕上げてしまいました。できたら、普及版白鳥の湖も描いて欲しいなぁと思ったりして。ツヴェルガーさんの絵は美しいだけではなく、グロテスクな部分もあり、この作品でも表紙の姫の手、人間から白鳥へ変身する様子などは、不気味さを感じますが、それもまた彼女のすばらしい魅力です。2011/05/31
ペイトン
21
チャイコフスキーが最初に書いた1幕もののメルヒェンは今日私たちが知っている悲劇の結末ではなくて,愛の勝利に終わるものだったようです。悲劇の結末に異を唱えていたツヴェルガーがハッピーエンドに書き直した作品。オデットやオディールといった名前も出てきません。絵は益々余分なものをそぎ落としたシンプルさで洗練されています。表紙絵の白鳥の女王の佇まいは冷気漂う美しさ。デビュー作の「ふしぎな子」はラッカムに影響を受けた温度の低い絵でしたが、あの頃とは画風が随分違っています。順を追って読むのもおススメです。2015/08/18
たまきら
17
バレエコーナーにて。「お名前はジークフリートだよね」とか、絵より内容をしっかり読み込んでました。すごいなあ。2016/01/28
花林糖
16
(図書館本)ツヴェルガーの絵が素晴らしく女王のドレスが美しい。女王がダメダメ王子のどこに惹かれたのかが不思議。白鳥に変身する場面の絵と表紙絵がお気に入り。(購入)2015/08/20
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