性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ―被害者と加害者が、往復書簡を続ける理由

個数:

性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されると思うなかれ―被害者と加害者が、往復書簡を続ける理由

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2025年05月25日 14時09分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 280p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784893089731
  • NDC分類 368.6
  • Cコード C0095

内容説明

加害者は、被害者のことを知らない。国内最大級の依存症専門クリニックで、性加害者への再犯防止プログラムに取り組む斉藤章佳。彼らが自らの加害行為の責任に向き合うためには、性被害者の「その後」を知る必要があると気がついた。そんなとき、当事者のにのみやさをりと出会う。にのみやは、斉藤に単刀直入にこう言った。「私は加害者と対話したいのです」―そこから始まった前代未聞の修復的対話。本書はその貴重な記録と考察である。

目次

第1章 被害者の“その後”を語る対話プログラム(「忘れられないから」苦しむ;自分の加害行為を過小評価する加害者 ほか)
第2章 性加害を自分の言葉で語ることの難しさ(あなたの「弱い話」が仲間の強さになる;語らずに身を潜める加害者 ほか)
第3章 「認知の歪み」を理解するために(レイプ神話は誰がつくるのか;なぜ自分だったのか、の答えを探すのはいつも被害者 ほか)
第4章 性暴力の加害者となった君よ、すぐに許されようと思うなかれ(謝罪というパフォーマンス;許されることを前提としている傲慢さ ほか)

著者等紹介

斉藤章佳[サイトウアキヨシ]
精神保健福祉士・社会福祉士/大船榎本クリニック精神保健福祉部長。1979年滋賀県生まれ。国内最大規模といわれる依存症施設である榎本クリニックにソーシャルワーカーとして、長年にわたってアルコール依存症を中心に様々なアディクション臨床に携わる。その後、2016年から現職。専門は加害者臨床で、現在まで3000名を超える性犯罪者の地域トリートメントに関わってきた。また、小中学校では薬物乱用防止教育をはじめ、大学でも早期の依存症教育に積極的に取り組んでおり、全国での講演も含めその活動は幅広くマスコミでも度々取り上げられている。東京都痴漢被害実態把握関査委員、一般社団法人痴漢抑止活動センターアドバイザー

にのみやさをり[ニノミヤサヲリ]
1970年生まれ。1995年1月性暴力被害に遭う。1995年12月病院に駆け込む。以来現在まで通院、診察・カウンセリングを受けている。1997年、初めてカメラを手にし、独学でモノクロ写真を学ぶ。性犯罪被害者サポート電話「声を聴かせて」の活動を開始(2015年に終了)。2011年秋、窓社より写文集「声を聴かせて/性犯罪被害と共に、」を出版。2017年7月より榎本クリニックにて性加害者との対話を始める。2020年よりNPO法人横浜依存症回復擁護ネットワーク・横浜リカバリーコミュニティー(YRC)にてアートセラピー講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

44
斉藤さんらしい直球のタイトル。写真家にのみやさんとともに、7年以上も性暴力被害者と加害者の対話を継続されていることを知り、ただただ関係者の方々の努力に頭が下がるばかりです。お互いを知ることの大切さは理解できますが、被害者が立ち上がり、加害者に向き合い続けることに心を揺さぶられました。伊藤詩織さんもそうですが、様々な二次被害や嫌がらせもあるはず。けれどももう加害者に力を持たせたくないから、声をあげ続けてくれている人がいるー私も、被害者たちを支えたいです。こんなこと、簡単に許されてはいけないから。2025/03/12

踊る猫

40
ぼく自身も男であり、かつ加害者になりうる条件として依存性を持ちうる人間なので文字どおり他人事としては読めない。にのみや氏は加害男性とねばり強い対話を行うが、そこでは単純な高みからの「赦し」も低みからの「宣告」もないと読む。被害者としてフラッシュバックに苦しむ弱みを抱えつつ、同時に加害者の歪んだ心理への想像力を(おそらく、恐るべき恐怖と戦いつつ)駆使して問いかけ続ける。そこに斉藤氏の明快な解説が加わり、いま「男(とりわけ弱者男性)」を生きづらくさせているものの正体をさえも浮き彫りにさせており、実に示唆に富む2024/11/13

駒場

7
性加害にあって以降PTSDや解離に苦しむ女性が、「どうして私が被害にあわなくてはいけなかったのか」と悩み、加害者診療に通う性犯罪加害者の男性たちと書簡を交わす。「修復的司法」にヒントを得た治療プログラムで見えてきたことを考察する本。にのみや氏が性被害の経験を話すと防衛機制で参加者が全員ほぼ無表情(のっぺらぼう)になるとか、にのみや氏を傷つけるであろう言葉を手紙に書く参加者がいるとか、加害後に「こんなことは俺しかできない」「被害者に受け入れてられた」と承認欲求を満たすとか結構しんどいことも書かれている2025/04/29

どら猫さとっち

7
芸能人による性暴力報道が続くなか、本書は読まれるべきではないかと思う。被害者と加害者が往復書簡を続け、精神科医がそれを読み解くという内容である。タイトルからすれば、傷つけられた者たちの、凄まじい怒りが込み上げている。そして怒りは、人間の尊厳や人権を見出していく。そのプロセスは苦しく悲しく、理不尽だ。私たちは、本書の内容を重く受け止め、噛み締めなければならない。2025/02/14

てくてく

6
タイトル買い。依存症×犯罪に関する本を何冊も出しているソーシャルワーカーの斎藤さんが関わっていた。再犯防止処遇の中で、被害者の立場にたった理解などのプログラムは既に実施されているが、その効果の難しさを感じさせる本だった。加害者側にはその加害行為を行う・行わないの選択肢があり、加害後も自分の保身などだけ考え、被害者の存在はほとんど無かったかのように暮らしている人が多い。一方、加害行為によって木っ端みじんになり、ひっくり返った世界でその後生きることを強いられる被害者、そのズレを知る上で有益な一冊だった。2025/03/01

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/22127110
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。