内容説明
ソウル五輪のマラソンでは中山が本命、瀬古は大穴、というのが衆目の一致した見方。しかし、この二人にはそんな外野の“予想”以上にさまざまな背景があり、人生がある。ピークを過ぎ、それでも常に勝つことを義務ずけられ、したたかにトップランナーの地位をゆずることのない瀬古。そのエリート瀬古を批判し続け、「国民のために走るのではない。自分のために走る」と公言してはばからない中山。これだけ対照的な二人も珍しいし、それぞれに魅力的だ。そんな二人の虚像と実像は―。
目次
第1章 瀬古VS中山、宿命の対決
第2章 瀬古と中村コーチの秘められた関係
第3章 瀬古の歴史の裏側
第4章 瀬古のマラソン人生
第5章 中山という男
番外章 最後にテープを切るのは…