内容説明
二十一世紀が開けた二〇〇一年二月二十八日―。蟹江ぎんさんは、一〇八才の生涯を閉じました。それは、ふたごの姉、成田きんさんが一〇七才で亡くなってから一年後のことでした。ふたりは、八年前、その百才とは思えない元気なすがたで、たちまちお茶の間の人気ものになりました。けれども、その笑顔のかげには、たくさんの苦難の日々があったのです。これは、きんさんとぎんさんがたどった百年にわたる涙と笑いの物語です。小学校中学年以上向き。
目次
むかーしむかし
白いひげの神主さん
ちいさなお母さん
あかいぐみの実
お蚕さんのおくりもの
べっぴんさんがとおる
胸がどきどきのお見合い
新婚旅行は畑のなか
おーい、産婆さんやーい!
オチンチンをわすれたあかちゃん
この子をたすけてくだせぇ
にわとりたちの大合唱
魔ものに吸いこまれたお城
人間は、自然には勝てん
いつも、となりにライバルがいる
気力でのこした五本の歯
百才のなみだをありがとう
著者等紹介
綾野まさる[アヤノマサル]
本名・綾野勝治。1944年、富山県生まれ。5年間のサラリーマン生活後、フリーライターとして、特にいのちの尊厳に焦点を当てた、ノンフィクション分野で執筆。’94年、第2回盲導犬サーブ記念文学賞受賞
高橋貞二[タカハシテイジ]
1954年、山形県新庄市出身。武蔵野美術大学で油絵、彫塑を学ぶ。卒業後、一貫して童画を描き続け、現在に至る。日本児童出版美術家連盟会員。現住所埼玉県所沢市
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