内容説明
大都会の水族館で何不自由なく暮らしている大亀ガウディだが、大自然の海にいた頃を思い出しては「おれは海へ帰りたい。海だ、海だ、ほんとうの海に今すぐ帰っていきたい。もうこんな所に住みたくない」と大さわぎ。大きな涙をボロボロこぼすガウディのまわりの魚たちは大議論を始める。なんとか水族館を脱出して30年ぶりに南の海に帰ったのだが。そこは、人間の行う核実験によって変わり果てていた。海の生き物たちは「生命の樹」に最後の希望を求めて向かっていく…。
著者等紹介
田島伸二[タジマシンジ]
作家、識字教育専門家、ICLC国際識字文化センター代表。広島生まれ。早大卒業後、ドイツのミュンヘンやインドのタゴール国際大学で教育哲学を学ぶ。1977年からユネスコ・アジア文化センター(ACCU)で、アジア・太平洋地域25カ国の識字教育や図書開発を行う。1997年からJICA専門家としてイスラマバードの首相識字委員会のアドバイザーとなる。2001年にICLC国際識字文化センターを設立。識字問題の解決のため各国の専門家と識字教育を推進する他、紛争地の平和共同絵本製作、紙漉きと農村開発を結びつけた文化活動、青少年更正施設内の図書館の設置など、多岐にわたる教育文化活動を行っている。第20回講談社出版文化賞受賞など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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