内容説明
国家が隠し続けたいと思う皇軍による虐殺など、ナマの証言。筆者の村田和志郎氏は、日中戦争に下士官として従軍し、その間(昭和12年9月より昭和15年4月まで)殆ど毎日日記を認め続けている。記録することに身命をかけたといって過言ではあるまい。その執念にはただただ驚くばかりである。
目次
昭和15年 1月(新年演芸大会;綏靖軍全滅;聖旨伝達式;サインと兵隊;新設マラリヤ病院へ転院;宋公館を見物)
2月(悲壮な話;乱酔将校;皇軍苦戦の噂;秩父宮殿下、来広;賭博開帳;殺害された中国人の幽霊;数奇な運命の日本人)
3月(退院;師団長来湖;敵機来襲;幽霊の話)
4月(西湖出発―帰国の途につく;乗船;基隆入港;関門海峡通過;似島碇泊―陸軍臨時似島検疫所;門司上陸;除隊帰郷)