内容説明
エッセイ『ああ、そうかね』『あ・ぷろぽ』から精選された短篇に、戯文をふくむ数篇を加えて編まれた多彩な散文集。エッセイで小説、「散文芸術」の味わい。
目次
1 『ああ、そうかね』より(道端文芸;当世コンパ情景;臘梅忌 ほか)
2 『あ・ぷろぽ』より(時の栞;ある日曜日のこと;奇遇 ほか)
3 その他(礼儀としての「健康」;独り酒;名付け親になる話 ほか)
著者等紹介
山田稔[ヤマダミノル]
1930年北九州市門司に生れる。京都大学でフランス語を教え、1994年に退官。主要著書『スカトロジア』(三洋文化新人賞)『コーマルタン界隈』(芸術選奨文部大臣賞)『ああ、そうかね』(日本エッセイスト・クラブ賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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もりくに
67
京都の学者は、筆の立つ人が多い気が。私の乏しい記憶でも、湯川秀樹、桑原武夫、「人間詩話」の吉川幸次郎、多田道太郎、梅原猛、杉本秀太郎など。本書の山田稔さんは、杉本さんと同年配。彼の文学の師は豪華!東の埴谷雄高、西の富士正晴。「山田さんは、ジャック・カトラン(仏の俳優)に似てますよ」と、埴谷。時を忘れて、文学論議。一方、「文学、文学とそうカッカしなさんな」と富士。文学熱に上せた頭に、富士の冷水はよく効いた、と。松田道雄さんとの交流も深い。彼の長生きのコツ、「風邪をひかぬこと、転ばぬこと、義理を守らぬこと」。2022/03/07
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