内容説明
ドアは刑務所に通じていた―謎の身元引受人、やがて起こる事件。仮釈放中の窮地に出口はあるのか。
著者等紹介
トンプスン,ジム[トンプスン,ジム] [Thompson,Jim]
1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイなど、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。1949年、初の犯罪小説『取るに足りない殺人』を発表する。『おれの中の殺し屋』(1952)など、ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品)の脚本に参加。1977年没
黒原敏行[クロハラトシユキ]
1957年、和歌山生まれ。慶應義塾大学文学部・東京大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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bapaksejahtera
15
トンプスンが1950年に書いた作。幾つかの後発作品がやや話題になった後で53年に出版されたとの解説。南部のある州で十数年服役していた主人公が突然縁のない男達の手により仮釈放される。まだ若い彼の面倒を見る親切な有力者や、彼らに紹介される州の高級幹部達。そのうちに主人公はこの扱いに怪しい意図がある事に感づき始める。実質のページ数は少なく、例によって「おれ」によって叙述され展開するストーリーは頗る荒削りで独りよがり。人物造形やプロット等、本作に前後する「おれの中の殺し屋」や「死ぬほどいい女」とは比ぶべくもない。2023/03/18
hikarunoir
10
初犯罪小説と「Killer~」の間に書かれただけあり、似たヤマが冒頭開示され、地位ある堅気の異常性がハメられた不運な元服役囚視点で語られる。2022/12/18
yooou
9
☆☆☆☆★ やられました。1953年の作品でこの勢い,この展開、この目線感は凄すぎる。大場正明氏の解説がまたえらい切れ味。2023/08/14
GO-FEET
5
文遊社の〈ジム・トムプスン〉シリーズもなんとこれで十一冊目。今回の翻訳は大好きな黒原敏行訳さん! 2022/12/26
ヨッシー
1
新刊2冊目2023/01/02