内容説明
豪放な“爺”の人生訓、詐欺師の友人、喧噪のベルボーイ生活―ノワールの鬼才が若き日々を綴った、抱腹絶倒の自伝的小説。
著者等紹介
トンプスン,ジム[トンプスン,ジム] [Thompson,Jim]
1906年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。油田労働者、ベルボーイなど、職業を転々とする。1942年、初の長篇を出版。ペイパーバック・オリジナルで作品を次々に発表する。『現金に体を張れ』『突撃』(スタンリー・キューブリック監督作品)の脚本に参加。1977年没
土屋晃[ツチヤアキラ]
東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
129
ジム・トンプソンはいいなと思っていたが、この一冊でトドメを刺された。全冊コレクションしなくちゃ。アメリカの作家にしか無いものがここにある。南部の、荒野とえいえば聞こえはいいが、砂漠だらけの街で、生まれる、育つ、悪さをされる、そして命懸けで悪さをし、必死で生きる。随分と色々したのに、まだ23歳か。こんなジムをビビらした保安官の顔は拝ませてもらいたかった。本を閉じて、ジム・トンプソンにウインク(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧2019/10/24
タナー
11
幼少時代から二十代初めまでの、悲惨な日々を描いたトンプスンの自伝的小説。私小説ということもあり、本書のストーリーには正直に言ってあまり面白さは感じられない。というか、ストーリーそのものに脈絡というものがない。私としては珍しく解説の部分も最後まで読んだのだが、当時のアメリカという国について述べているこの解説の中にこそ、本作の面白さ、そしてジム・トンプスンという作家の魅力が的確に語られているような気がする。2019/11/23
hikarunoir
10
落ちはあるものの、自身の少年時代に始まるスケッチの連続で、実際長い。ルー・フォードの実在は、作中に作者が突然現れる「残酷な夜」的戦慄を呼ぶ。2019/12/21
loanmeadime
10
自伝的小説という予備知識を持たずに読み始めたので、時系列に並ぶエピソードに、最初戸惑いましたが、その辺を理解してからは、喩えが良くないかもしれませんが、朝ドラを見るように次から次に繰り出される話を楽しめました。十代の子供にホットウィスキーを飲ませて葉巻を吸わせ、殆どストリップのバーレスクに連れて行く爺。孫に生まれたかった、とも思いますが、二十歳手前ぐらいでアル中というのも・・・。ブラウスという言葉に引っかかって、途中まで「わたし」を女の子と思ってしまいました、トホホ。2019/12/03
arekcey
8
ルー・フォードの原型になったという警察官の存在感ありすぎ2019/09/05
-
- 和書
- 経営学入門