内容説明
露路は、親しい二人の少女の場所だった―。約束と裏切り、こじれてゆく気持ち。下町を舞台に、葛藤する少女の心を描く名作。
著者等紹介
吉屋信子[ヨシヤノブコ]
1896年、新潟市生まれ。栃木高等女学校に在学中から少女雑誌に投稿。1916年から『少女画報』に連載された「花物語」が女学生の圧倒的な支持を得、ベストセラーになる。1919年、長篇小説「地の果まで」が大阪朝日新聞の懸賞で一等に当選。1936年から新聞連載された「良人の貞操」が好評を博す。少女小説、純文学、歴史小説、随筆と幅広く執筆活動をおこなう。1952年「鬼火」で女流文学賞、1967年に菊池寛賞を受賞。1973年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あんこ
12
今も色褪せない吉屋信子作品。こちらはよく知られた吉屋信子作品に比べて、下町の少女たちのありふれた日常風景を描き、ややコミカルな印象。 小さい頃を思い出しながら読んだ。二人だと塩梅がよかったのに、三人になるとどうしてああなってしまったんだろうか、とあの頃の憎々しく、幼い嫉妬心を思い出して後悔した。 この子たちどうなっちゃうんだろうとすぐに読み終わってしまったが、連載当時は他の作品と比べて人気がなかったとあとがきに記されているに「花物語」「勿忘草」に熱狂していた当時の子には物足りなかったのかもしれない。2025/03/22
bunca
1
初吉屋信子少女小説。 幼馴染の少女仲良し二人のところに、訳あり少女が店子として入り仲良くすることになる。 三人は同じ学校を受験するも一人だけ不合格。 二対一に分かれがちになったり、少しのすれ違いで仲たがいしたり三人グループの難しさはいつの時代でも普遍的なものだと感じました。2024/12/24
ゆうやけPC
0
戦前の少女向け小説、珍しく読んでみた。かわいらしい小説で読むと心が洗われるようだ2025/05/08
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