内容説明
フランスの作家レオポルド・ショヴォー作「いつまでも、鰐」(『年を歴た鰐の話』『年をとったワニの話』)を所収した『ノコギリザメとトンカチザメの話』は1923年に刊行され、挿絵は画家ピエール・ボナールによって描かれた。のち1929年にショヴォーは自作のイラストレーションを配し、テクストにも若干の修正を加えて新装版を刊行している。本書はこれを底本とし、「いつまでも、鰐」のみを抜粋したものである。この本では、原書の構成を考慮し、テクスト部分とイラストレーション部分を独立させる体裁を継承した。また、イラストレーションに対応したキャプション部分の本邦初訳を試みるとともに、ショヴォー本来の語り口を味わえるよう原文テクストも収録した。
目次
いつまでも、鰐 絵本
HISTOIRE DU VIEUX CROCODILE(『いつまでも、鰐』絵本テクスト/仏語版)
いつまでも、鰐
ショヴォーと鰐、その来歴(見逃せぬ童話―真の知性とは何か(『都新聞』評)
レオポール・ショヴォの絵画にある清潔性に就いて(棟方志功)
ショヴォーの鰐の魔力(編集部))
HISTOIRE DU VIEUX CROCODILE(『いつまでも、鰐』仏語版)
著者等紹介
ショヴォー,レオポルド[ショヴォー,レオポルド][Chauveau,L´eopold]
1870年、フランス・リヨン生まれ。のちパリへ出て医者になる。1896年に結婚、四男をもうける。その後アルジェリアへ移住し農業をはじめるが、第一次大戦前夜にパリに帰還。戦中は志願して軍医となった。当時の経験を綴った『戦場の後方で』を1917年に発表。1924年に再婚、医者を廃業し、創作活動に専念する。ブロンズの怪物像や絵画を制作するかたわら、ジッドやマルタン=デュ=ガールら知識人とも親交をむすび、小説も書いた。1923年より、亡き息子ルノーとのやりとりによって生まれた物語をもとにした『ルノー君のお話集』を次々に出版。1940年、ドイツ軍侵攻に際し、パリ脱出をはかるが、途上、ノルマンディーの村ベルレームにて没する
高丘由宇[タカオカユウ]
1972年、東京都生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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