内容説明
鈴木いづみ、史上最速の小説家、待望の傑作集。
著者等紹介
鈴木いづみ[スズキイズミ]
1949年7月10日、静岡県伊東市に生まれる。高校卒業後、市役所に勤務。1969年上京、モデル、俳優を経て作家となる。1973年、伝説となった天才アルトサックス奏者阿部薫と結婚、一女をもうける。新聞、雑誌、単行本、映画、舞台(天井桟敷)、テレビなど、あらゆるメディアに登場、その存在自体がひとつのメディアとなり、’70年代を体現する。1986年2月17日、異常な速度で燃焼した36月7カ月の生に、首つり自殺で終止符を打つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あ げ こ
12
面白い。神話じみている。沢山あって欲しいと思う類のそれ等。量産して欲しいし、沢山読みたい。のしかかって来る。突き刺して来る。煽って来る。的確に、広範囲に、効く。鈍く、重い痛み。侵されて、覆われて、苛立たしく、苦々しく、どんよりとする。わかりやすくて、シンプルで、明け透けで、剥き出しで。強烈。わかりやすい分、強烈。直接的過ぎて、てき面過ぎて、痛快ですらある。異物感と言うか、違和感と言うか、異星人感と言うか、ヒグマ感と言うか、無理矢理感と言うか。倦怠感と言うか、うんざり感と言うか。充満している。蔓延している。2018/01/11
陽@宇宙望遠鏡⭐︎星と宇宙とロケットが好き
5
20代半ばにハマった鈴木いづみ。サイケでエキセントリックな女の子に憧れてたな。ゴダールからスタートして、アンナ・カリーナ。そして鈴木いづみ、そして澁澤龍彦。という流れ。でも、この原点はおそらく20歳くらいの時に見た草刈民代の清楚かつ妖艶な色気が着火かと。あ、あとアラーキーの写真も。こんな風なSFもいいなぁ。2013/04/21
新地学@児童書病発動中
4
短篇+エッセイ。短篇はSFだが、普通のSFとは一味もふた味も違う。鈴木いづみのこの世界に対する違和感を基に物語を作った感じ。エッセイは鋭いものが多い。少女の感性を決して捨てることなく、大人の女性として本質に切りこむ。2010/04/24
abe623
2
70年代の作品だということにびっくり。エッセイは難しかった2021/01/22
すなふきーん
2
★★★☆☆小説とエッセイ。なんというか、尖ってるというか、とにかく強烈。小説はSFなんだけど、普通のSFとは全くの別物。小説もエッセイも普通じゃない感半端ない。「あんたの魂は、あたしと違う材料でできてるんだね」「速度が問題なのだ」「夕暮れも緩慢にやってくる。~夜にはいつも救いがある」2020/02/01