内容説明
今の境偶に満足していた1匹の魚。偶然にもチョコレートを口にしたことから心が乱れます。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
107
セピア色のかわいい雰囲気の絵本だけど、どう考えれば良いのか迷う。気ままに生きていたさかなはそれなりに満足していた。だけど、水に落ちたチョコレートのかけらを食べた瞬間から、それまでの生活が色あせてしまう。口にしなければ穏やかに生きられたかも知れないし、見果てぬ夢を追いかけて生きるのも悪い事ではないとも言える。何となくバブルを経験したサラリーマンを思い浮かべた。「あの時は良かった」と遠い目をする人たちは、あまり幸せそうにはみえない。甘くてほろ苦い思い出は、まるでチョコレートのようだ。1989年10月初版。2016/04/20
ひほ
33
チョコレートの誘惑には勝てませんね2017/08/04
ナヲ
30
少し物悲しいお話。チョコレート、美味しいもんね。2019/09/22
Cinejazz
20
〝ぼくはサカナ。 水の中を、毎日、ゆらゆら、すいすい、何処にいこうと、ぼくの自由。釣り針に気をつけて、網を潜り抜けてさえいれば、サカナっていうものは、なかなかいいものだ…。と、ぼくは思っていた。ところが、ある日、少年が落としたち茶色のかけらを、パクッと食べた、その時から…ぼくは、サカナでいることが、つらくなってしまった…〟甘くて、ほろ苦いチョコの味を知ってしまった魚、その甘く切ない輪廻転生のかおり漂う絵本。2025/10/16
ふじ
20
独特!ユーモア絵本かと思いきや、思いのほか哲学的だった。魚としての生に満足していた魚が、ひょんなことでチョコレートを食べてから毎日がつまらなくなってしまい…最終的には良かったのかもしれないけど、幸せってなんなんだろうね。2022/01/28




