感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
masa@レビューお休み中
85
難しいけれど、難しいからこそ、それが何かということを考えさせられるんですね。天国を舞台にした物語なのですが、この天国がまず行きたくないと思ってしまうようなつまらない世界なんですよね。規則に縛られていて、毎日テレビ漬けの生活をしなくてはいけない場所なのです。みんなそれを当たり前のように受けとっているのですが、天使セラフィーノだけはそうは思わなかったんですね。退屈で窮屈で耐えられない。そう思って、ひとりで好き勝手なことをしてしまうんです。自由とは何かということを考えさせられる物語です。2016/04/18
けんとまん1007
42
生きること、幸せとはいったい何だろう?そんな問いに対するアンサー。それは、自分で考えて、いろいろ周囲に働きかけることではないか。結果はいろいろであっても、そこからまた始めればいい。そんなことを考えた。鉛筆のデッサンだけのようなタッチも、味わいがあっていい。2020/08/19
KEI
34
大好きなガブリエル・バンサンの絵本。小さな天使・セラフィーノは天国で退屈しきって、何かと騒動を起こしいわゆる問題児だ。 しかし彼には絵を描く楽しみがあり、次第に周囲を巻き込んでいく。レオナルド・ダ・ビンチやミケランジェロにも助けられていくが、本当のアイデンティテイは自分で探すものだというメッセージを感じた。大人向けの絵本。2021/03/11
ベル@bell-zou
25
「どうして皆と同じにできないのかね?」セラフィーノちゃん困惑。天使の羽根は、なんとびっくり天国から逃げるためのものでした。ダ・ヴィンチとミケランジェロは自由と創造の象徴、かも。2021/01/04
星落秋風五丈原
16
今江 祥智訳。秩序ばかりを大切にする天国を、たった一人の少年天使が塗り替えてしまう。コマ割りの手法と鉛筆のスミ一色のデッサンによる表現力豊かな作品。1991/04/05