目次
科学の論理と生きる事の原理―科学技術の成立とその肥大化による危機
科学者としてのヒストリー
放射能の恐ろしさに麻痺した中で研究する
放射能の不思議
放射能研究より会社の論理が優先され、人間が矮小化される
人里での放射能の検出
科学研究者の発想
科学者としてより人間として出発する
科学技術の歴史
人間が天の火を盗んだ―その火の近くに生命はない〔ほか〕
著者等紹介
高木仁三郎[タカギジンザブロウ]
1938(昭和12)年群馬県前橋市生まれ。61年東京大学理学部卒業。その後、日本原子力事業、東京大学原子核研究所、東京都立大学、マックス・プランク核物理研究所などを経て、75年原子力資料情報室の設立に参加し、86年より98年まで同代表。この間、プルトニウム利用問題の批判的研究と活動で国際的に高い評価を得る。97年ライト・ライブリフッド賞ほか多数の賞を受賞。原子力時代の末期症状による大事故の危険性と放射性廃棄物がたれ流しになっていくことに対する危惧の念を“最後のメッセージ”に残し、2000(平成12)年10月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のの
5
氏は科学者である自分と人間である自分の矛盾を、ずっと考え続けてきた方なんだということがひしひしと伝わってくる講演録。改めて原子力は人間には制御することのできない「消えない火」、「天上の火」なのだと教えられた。経済とか安全保障といった視点ではなく、地球に生きる生物いう視点で、原発は再稼働するべきではないと思う。薄くて字も大きいのであっという間に読めるが、中身はとっても濃いので多くの人に手にとってもらいたい。高木先生が御存命だったら、今、どんな発言をされていただろう。2012/05/16
tu-ta
1
高木さんによる科学・技術のありかたの本。いまも十分通用、というか、いま、ちゃんと聞くべき話だと思う。2013/11/25
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