内容説明
一生懸命に体を動かすだけでは太極拳の真の上達は望めない。極意へと至るプロセスを理解しなければ、必ず遠回りすることになる。わずか数百字の経典に秘められた太極拳の極意とは?実践した者だけがたどり着くもうひとつの世界―この一冊であなたの太極拳が変わる。
目次
第1部 総論(本書の趣旨、範疇、読み方;予備知識も重要;読者のご協力を請う ほか)
第2部 経典を学ぶ(経典自身とその作者;王宗岳の“太極拳論”;“太極拳論”について ほか)
第3部 各論(準備運動;予備勢;放鬆 ほか)
著者等紹介
銭育才[ツィェンユイツァィ]
1922年中国河北省生まれ。1945年ハルピン学院卒業、1948年長春大学卒業。長年ロシア語教科書の編集とロシア文学の翻訳に従事し、1979年より北京師範大学教授。太極拳は1957年から鄭時敏先生に学んだのち、長年勉強を続け、その間、王匯川、張廷貴、石明等多くの先生から指導を受け、1973年から北京で太極拳の指導に努める。1987年北京師範大学太極拳協会理事。1988年より、王培先生の直接指導を受ける。1990~1992年旧ソ連に招かれ、ロシア、ウクライナ、キルギス、リトアニア等で太極拳の指導・普及にあたる。1993年1月来日。1996年11月までカタログハウスの学校専任講師。杭州呉山国際太極拳協会北京分会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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つむじ風
1
著者の言っていることは細かすぎる感じがしますが、よくまとまった良い本です。たまに読み返すと、ああ~なるほど!と自分の成長が実感できます。著者独自の解釈もかなり入っているので、一歩引いて参考にするのがよいかもしれません。2013/07/26
Phycology
1
太極拳について過去読んだ本の中で、今のところ最も中身充実、論理明快、そして非常に為になる本でした。予備勢のやり方が特に参考になりました。著者はもともと翻訳の仕事をしていただけあって、太極拳経を他言語で理解する際の限界をちゃんと認識させつつ分かりやすさにこだわった解説に感銘を受けました。お見事。2011/05/27
ピリカ・ラザンギ
0
太極拳の基礎、太極拳の理論(古文書)の解説、実践(予備勢)、推手の4部構成。套路をやっていくのが基本になるけど、太極拳の基本(理論)を意識してやっていくことの重要性を説く。第二部の王宗岳や武禹襄の残したテキストの解説と、三部の放鬆、立身中正などを意識してやっていくしかない。2019/02/21