内容説明
資産家劉家に生まれながら、時代の荒波に翻弄される嫡子鴻運。“満洲国”、解放戦争、復員してからの大鳴大放と「右派分子」の烙印、投獄、そして農村での過酷な「労働改造」―幾多の辛酸をなめながら、ついにアカシアの町に帰る日が来る!名もなき市井人の目で見た、20世紀中国の激烈な個人史。
目次
第1部 わが幼少年時代(出生;小さな王様;土佐町公学堂へ ほか)
第2部 青年・壮年・老年時代(解放戦争の中で;南進・朝鮮戦争・空軍;復員、生まれ故郷の大連へ ほか)
終章 再会―忘れえぬ同窓会(大連・周水子空港;あいさつを準備;南山賓館でのつどい ほか)
訳者による、少し長めの「あとがき」
著者等紹介
劉鴻運[リュウホンユン]
1929年6月18日大連市に生まれる。大連市土佐町公学堂から1941年4月、大連南山国民学校3年生に転入、1945年3月、同校卒業、山東省済南市・正誼中学校中退。1948年春中国人民解放軍に志願入隊、解放戦争に参加、1954年冬退役し大連に。1955年大連市甘井子区周家街小学校の教員になるが、1957年、「右派分子」と認定され失職、裁判で有罪とされ下獄。1958年から9年間、服役。釈放後大連へ。1969年から13年間、志願して一家で遼寧省復州城鎮の農村に「下郷」。1982年大連に一家で戻り、以後は年金生活者として大連市に居住
田所泉[タドコロイズミ]
1932年8月10日大連市に生まれる。1941年6月~1944年9月大連南山国民学校で劉鴻運と同級生。東京大学経済学部卒業(1957年)。1957年4月~1995年6月(社)日本新聞協会事務局に勤務。1958年12月~2005年3月新日本文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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アンゴ