内容説明
「本氣」を失つた日本人、その「戦後の風潮」を斬る。「近代日本知識人の典型清水幾太郎を論ず」「言葉、言葉、言葉」「小林秀雄の『本居宣長』」「『蛾』と『蟻』の話」「覺書」などを収録。
目次
近代日本知識人の典型清水幾太郎を論ず
言論の空しさ
言葉、言葉、言葉
問ひ質したき事ども
小林秀雄の「考へるヒント」
小林秀雄の「本居宣長」
「蛾」と「蟻」の話
覺書
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tomoichi
5
清水幾太郎の著作を現在読んでいる人はどの程度いるのだろう。戦後言論界で一世風靡した彼を論じた「近代日本知識人の典型清水幾太郎を論ず」、また小林秀雄の著作を論じた2編、全集の為に書かれた「覚書」、表題作等々ハズレなしに面白い。著者の同級生金田一春彦の父君で国語辞典でもおなじみの金田一京助との「仮名遣い論争」の経緯は、必読です。2013/11/24
euthanasia
1
あまり本書とは関係ないけど昭和28年の「現代かなづかい」論争のとき、フロイトの訳者でもある高橋義孝がフロイトの「夢判断」の夢の分析を引用しながら現代かなづかいに反対した、というエピソードが印象的だった。現代にこのような論争が起こったとき、フロイディアンやラカニアンはどのような反応をするのか(はたまた完全に無視するのか)、少し気になった。2012/09/24
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