目次
第1部 儒家の思想(『孟子』の研究―その思想の生い立ち;孟軻の退隠;孟子雑考 ほか)
第2部 道家の思想(帛書『老子』について―その資料性の初歩的吟味;『荘子』内篇について;荘子の思想 ほか)
第3部 諸派の思想(慎到の思想について;先秦における法思想の展開 ほか)
感想・レビュー
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夜間飛行
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孔子の仁から孟子の孝悌へという流れを墨子による無差別平等の兼愛思想への対抗とし、家族や社会秩序の中に仁の実現を目ざす道筋だったことを指摘。それが現実に叶わないと悟った時、内省的な方へ退く孟子を良い意味の理想主義者と見なす。また『荀子』の編纂過程を調べ、合理的人間観を持つ荀子が必ずしも欲を悪と考えておらず、人間不信に基づく性悪説は法家への発展過程で付加されたのではないかと推測する。さらに後半では実践的な老子の「無為」と瞑想的な荘子の「因循」とを弁別し、老荘思想の成立過程に迫る。文献学的な地に足のついた論考。2025/12/26




