内容説明
すべての恐怖が終わるとき、まったく新しいエネルギーが生まれる。
目次
1982年1月30日 ボンベイにて
1982年5月8日 オハイにて
『既知のものからの自由』より
1965年7月22日 ザーネンにて
1964年7月21日 ザーネンにて
1970年8月3日 ザーネンにて『不可能な疑問』より〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
早乙女まぶた
5
「確実なことから、不確実なことへの心の動きを、私は恐怖と呼んでいるのです。」と彼は言う。恐怖とは自分自身の心の動きであり、別の何かとして襲ってくることはない。だから地位や権力や富などで対抗したところで恐怖に打ち克つことはできない。しかしこの心の動きを観察すると、記憶を基にした思考であることがわかる。思考とは蓄積された知識を参照して行う判断であり、知識は蓄えられていくものであるが故に有限である。そのため判断は不確実にならざるをえない。2012/12/22
うさうさ
2
ようやく読み終わった。内容は難しく、何度か読み返したい。恐怖とは時間の問題。意識が過去および未来に行くことによって生じ、今生きることが大事なのだと思う。2014/08/05
v&b
2
「スゴ本」ブログで知った。うーん、二割三割くらい読めた感じ。重複・反復が多い。語りかけ、対話が大部分なので、サクサク読める。逆に日記(ノート)部分の独白(モノローグ)は読みづらい。若干電波な「印象」は否めないけど(訳者のあとがきに「精神世界」という言葉も出てくるし)。哲学好きな人は『存在と時間』はじめあれこれ連想するのかな? 原題”On Fear”に比べ邦題は誤解を招くし、あとがき含め訳者が前に出すぎの感はある。2011/12/18
くみ
1
恐怖とは。。。2019/04/22
いたち野郎
1
著者は自分でも組織を持つ高僧だったようですが目覚めて組織を解散、宗教人にあるまじき主張をして世界各地でセンセーションを巻き起こしたぽいです。サマタ瞑想的なものに近いのかしら、と勝手に思いましたが、一応本書も答えへ導くものではなく、それぞれが自分で問わなければならん、と、たしかにそうなんですがサービス向上が命題とされる現代社会ではそんな当たり前の苦労も忘れてました。あらゆる反応を動物的なものだと思いがちですが、よく観察すればほとんどが英知によるものかもしれず、考えるってことを考えさせられる一面もありまして。2015/09/21