内容説明
スーフィーたちが語り継いできた、知恵と寓意にみちた８２の物語。イスラーム神秘思想の一千年余にわたる多彩な伝承を収録。
目次
三匹の魚
天国の食べ物
水が変わったとき
砂の話
盲人と象
犬と棒とスーフィー
猿の捕まえ方
ヌーリー・ベイの古い箱
三つの真理
追放されたスルタン〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Koichiro Minematsu
7
イスラームの伝承される教え、深い意味があるところも分かったのは良かった。 ジハードもただ単なる聖戦と理解するのは、浅い考えが狭小化視点になるようだ。貧者の象徴である羊毛(スーフ)の粗衣を着ていたので、イスラームの神秘家がスーフィーと言われたようだが、教えとしていい話もあった。盲人と象の話は良かった。(笑)2014/09/08
Jasmin
0
短編ばかりで、考えさせられる内容の物語でした。
うちこ
0
修行本？ 宗教本？ 神秘本？ スピリチュアル本？ ぜんぶ当てはまるのですが、アラビアン・ナイトに登場する話と共通するものもある。「中東民話」「イスラーム民話」というのが、感覚的にしっくりいきます。 イスラームでは「ファキール」が修行者。ヨーガやヒンドゥーでは「呪術者」「ぺてん師」という意味合いで語られている。このへんの意識関係は、この一冊を読む中で何度か感じられます。2012/06/09
fried_bogy
0
やっと読み終わった！10年かけて翻訳された本な訳だが、10年かけて読む羽目になるところであった。危ない危ない。あ、買ってから10年ということですが。 昔話として聞いたことのある話もいくつかあり、また少し違った視点から読み直すことが出来た。一つ一つについて思索を巡らせるのも面白いかも知れないが、コンパクトにまとめられた物語群を味わうだけでも楽しめる。2012/06/18
tekesuta
0
人の理解度に応じたことしか知ることができない、というような意味合いの話が何度も出てくる。こういう話を読んでいるうちに、自分が判断を下したこともそれは自分の力量に応じた事柄なのであって決して真実とは言い切れない部分があるなあと思った。 2011/08/10
