内容説明
クリシュナムルティが、インドの子供たち、若者、親、教師たちと集い、彼らの卒直な質問にこたえる。
目次
1 教育の機能
2 自由の問題
3 自由と愛
4 聴くということ
5 創造的な不満
6 生の全体性
7 野心
8 秩序のある思考
9 開いた心
10 内的な美しさ
11 順応と反逆
12 無垢の自信
13 自由と平等
14 自己修養
15 協力と分かち合うこと
16 心は新たになる
17 生の河
18 注意している心
19 知識と伝統
20 宗教的とは真実に敏感なこと
21 学びの目的
22 愛の単純さ
23 ひとりあることの必要性
24 生命力
25 努力なく生きる
26 頭はすべてではない
27 神を求める
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
24
この本を読む一つの意義は、「その抽象から読者なりの具体へと落とし込む」という経験を得ることだ。 >重要なのは あなた自身で見出すことです。 これこそがこの本を通してのメッセージなのだろう。 また、読む時期や読む時のコンディションによって、心に響く箇所や得られる経験にも幅が出てきそうだ。 手元に持っておいて、ふとした時にパラパラとめくってみるのが面白い本だと思う。2020/08/13
kanaoka 58
7
世界の全てが顕れであり、関係性の中で生まれる知覚だけがそこ生まれる。そして知覚と記憶に基づき揺れ動く思考だけがそこに在る。 思考は、知覚されるもの(客体)と知覚するもの(主体としての私)、思考(客体)と思考するもの(主体としての私)というように世界を分離する。そのとき、今ここは、消滅し、私は、思考の轍という限られた空間、時間の中に閉じ込めれる。 そして私という問題は常に纏わりつき、それは生命の終焉まで続く。2018/01/16
ulrichi
5
クリシュナムルティが様々な年代の人の質問に答えます。 購入時とても悩んでいたので、 読むことで気持ちが楽になったことを思い出します。2013/10/26
うちこ
4
クリシュナムルティは心底リラックスしているところにしか智慧はないよ、と教えてくれます。無駄な力みへの自覚を重ねることで見える微細なところをシニカルに言語化しています。 こんなことを言ってくれるおじいちゃんには昨今なかなか出会えません。 「ありのままでいいんだよ」で誤魔化さず、「ありのままが怖いんだよね?」と、もう一段階先がある前提で話します。 「その質問は自分自身の中から本当に出てきたものですか?」と子供に問う。社会や親の意見を自分の意見にしないように。子供を純粋愚かな前提として扱っていないのでした。2025/07/17
さしとおう
3
私たちはみんな有名人になりたいのです。そして、何かになりたくなったとたんに、もはや自由ではないのです。p22より2009/07/29