目次
紫の夜明け
握りしめたもの
デブ君退場
大物のパニック
ヘイズ鼻炎
陽気なウォーリー
シャンペン風呂
ヘロイン・ヒロイン
新しい神々
チャーリーの小悪魔〔ほか〕
著者等紹介
アンガー,ケネス[アンガー,ケネス][Anger,Kenneth]
実験映画監督。1927年生まれ。幼少の頃、子役としてハリウッド映画に出演し、9歳の頃から短編映画を製作。1947年の映画『花火』はジャン・コクトーをはじめとしたアーティストから絶賛を受けた。以後、魔術、ドラッグ、ゲイをテーマに、数々の実験映画を発表。アンダーグラウンド・シーン、ゲイ・カルチャーを牽引し、今なお多くのアーティストに影響を与えている
明石三世[アカシミツヨ]
インテリアデザイナー・フォトアーティスト。1986年よりニューヨーク在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
59
1959年にでたハリウッドゴシップ集の古典。以前より読んでみたいと思っていたが、近くの図書館の閉架にあることを知り借りる。1920年より映画産業の発達でハリウッドは栄華を極め、1960年台のTV台頭により衰退をするまでのスキャンダルを描く。掲載写真も多い。事実とは違う部分もあるようだが、それも含んだ都市伝説的な神話の数々。さすがに忘れられた映画人が多いがちらほらビッグネームがでてくる。のちの創作の元ネタがいくつもある。非常に露悪的だが映画ファンにおすすめ。数回目の復刊で解説は柳下毅一郎。よい解説だ。2016/11/16
林 一歩
13
所謂暴露本の元祖的な書籍だが、ケネスアンガーという稀有なアングラ映像作家の抱えていた虚無を垣間見る行為は、不快以外の感情は想起されずいたたまれない。それでも頁を捲る手が止められないのは人間の根元的な性か。2014/04/13
そら丸
7
伝説の本待望の復刊!ハリウッド創世記から1950年代までの暗黒史。セックス、、ドラック、死にまみれた映画黄金時代。アカデミー賞をとったトーキー映画『アーティスト』がタイムリーな今こそ読むべき名著。図版多数、索引も非常に充実しており映画ファンならずとも満足出来る一冊!★★★★★2012/04/27
ふじこ
5
本書は1965年にアメリカで発売されるも僅か10日で販売中止となった。ハリウッドスターたちのスキャンダルを詳らかに書いたこの本はあらゆる意味で話題を攫った。片想いの果てに自殺を選んだキャロル・ランディス。モデルを強姦し膀胱破裂で死亡させたロスコー・アーバックル。夫の不在中カルト集団に惨殺されたシャロン・テート。栄光の影で散っていったスターたちと、ドラッグとセックスに塗れていたかつてのハリウッドが生々しくその存在感を主張する。めちゃめちゃ面白かった。一気に2巻へ。2021/01/29
misui
2
ハリウッド草創期の1920年代から60年代(およそシャロン・テート事件あたり)までを対象としたゴシップ本。ゴシップらしい書き飛ばしや虚偽も多いとのことで一種の奇書と言えるだろう。ハリウッドがその華やかさゆえに呼び込む闇の部分が豊富な写真とともに並べられ、映画というものの虚栄の本質に思いを馳せることになる。本当に酒と薬とセックスと死体まみれ。現在まで連綿と作り続けられているハリウッドモチーフの映画や小説の副読本としてもおすすめできる無類に面白い本です。2019/09/05