内容説明
1979年5月、少年オリザは、ロシナンテにまたがるドン・キホーテよろしく、自転車のペダルを踏みしめ世界へ向かって旅立った。親子関係、友情、異性、民族、貧困、人生、芸術…。あらゆる問題に悩み、ぶつかっていく青春の1ページを鮮やかに記録した比類なき冒険旅行記。平田オリザのデビュー作。この旅がすべての始まりだった。いま注目の新進劇作家が16歳で視た「世界」という名の大舞台。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takeapple
8
1981年に初版が出た時に買って読んだ。高校3年だった。スゲー奴がいるなと思い、「いつか俺も」と考えていたが.....そして時が経ち、本は年若き自転車の友にあげた。新版が出ていたので、先日購入して再読。やっぱり面白かった。平田オリザも今は大学の演劇の先生なんですね。私の原点の1つかな。2009/03/16
hitsuji023
4
十代での世界旅行というのはそれだけでも凄いことだ。そして、それを面白い文章にしてまとめるのはもっと凄い。所々挿まれる両親や友達との手紙のやり取りが面白い。特に友人の手紙が日常のとりとめもないことを書いていて、自分もそんなようなことを考えていたと懐かしい気持ちになった。2014/08/09
坂田 哲朗
2
自分はもう十六歳には戻れない。むしろ送り出すご両親の思いにシンパシーを感じる年になってる。でも「世界一周」だけが冒険じゃなくて、この世に生まれ落ちて今生きて仕事をして家族や会社の仲間と語り合ったり辛かったりしてることが実は大冒険の最中なんだって、最近思うようになってきました。
しゃんぷーしょく
1
世界一周を夢見て実現するパンクさには感心した。どことなく価値観がレトロで、共感しえない人の心を覗いているような感じがした2020/10/17
つけ麺部長
1
なんとか読み終わりました。とにかく読みづらい! オリザ先生が少年時代に書いたものなので、とんでもないエネルギーが放出されていて、それをこちらも受け止めつつ読みました。本当に世界一周されたのですね。行動力と企画力に驚きました。今年はオリザ先生の著作を読みまくり、可能であれば演劇もチェックしてみようと思います!2019/01/08