内容説明
象徴主義を代表する詩人マラルメ、その韜晦な詩句は“音楽”といかなる関係をとり結んでいたのか?ヴァーグナーを介した“絶対音楽”との影響から、ハンスリックら当時の音楽学者の理論を丹念に洗いなおすことにより、詩人と“音楽”の関係を刷新する意欲的な論考。
目次
序 音楽の不在?
第1部 マラルメの危機と大衆(六〇年代の危機;内部と外部 ほか)
第2部 「絶対音楽」について(ヴァーグナーの「絶対音楽」への親近性;ハンスリックにおける「絶対音楽」の概念 ほか)
第3部 マラルメにおける「詩句の音楽」(マラルメにおけるヴィオールのアレゴリー―『聖女』を中心に;マンドールのアレゴリー―『レースは消えて…Une dentelle s’abolit…』 ほか)
第4部 マラルメにおける「絶対音楽」(マラルメと絶対音楽;“バレエ”と“音楽” ほか)
結 音楽から詩へ
著者等紹介
黒木朋興[クロキトモオキ]
1969年、埼玉県に生まれる。上智大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学。メーヌ大学にて博士号(文学)を取得。現在は、上智大学、東京電機大学など非常勤講師。専門は、フランス文学、比較修辞学、音楽学、大学評価(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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