目次
追放された者たち
ルイ・ランベール
セラフィタ
著者等紹介
私市保彦[キサイチヤスヒコ]
1933年、東京に生まれる。東京大学卒業、同大学大学院修士課程修了。武蔵大学名誉教授。専攻はフランス文学
加藤尚宏[カトウナオヒロ]
1935年、東京に生まれる。早稲田大学卒業、同大学大学院博士課程修了。早稲田大学名誉教授。専攻はフランス文学
芳川泰久[ヨシカワヤスヒサ]
1951年、埼玉県に生まれる。早稲田大学卒業、同大学大学院博士後期課程修了。現在、早稲田大学文学学術院教授。専攻はフランス文学
大須賀沙織[オオスガサオリ]
1977年、福島県に生まれる。早稲田大学大学院博士課程退学。パリ第四大学博士課程修了。博士(文学)。現在、早稲田大学助教。専攻はフランス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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NAO
59
バルザックがスウェーデンボルグの神秘思想に触発されて書いた「天使」をテーマとする三つの中編をまとめた作品集。『追放者』は既読だが、もともとのまとまった作品の一つとして読むと、追放された天使を自称するゴドフロワとフィレンツェを追放されたダンテの共通性、彼らが聞きたがったシジエ・ド・ブラバンの神秘思想といったテーマがよりはっきりと見えてくる。『ルイ・ランベール』は、母親の影響で神秘思想に傾倒していたバルザックの自伝的作品。霊的なものを求めるあまり自分の肉体をも否定するようになったルイはあまりにも極端だが⇒2017/06/28
H2A
14
図書館より。収録3編のうちルイ・ランベールとセラフィタは他訳で既読。序文と解説、未読の「追放された者たち」しか期限内で読めなかった。中世のパリを舞台にしたその短編に出てくる威厳ある老人が誰であるかはその発言を読んでいると途中でわかる。ちょっと意表を突かれた。確かに後にルイランベールやセラフィタに発展しそうな内容になっている。通して3作読めばよかったのだろうけど時間切れで残念。2013/10/12
Susumu Kobayashi
4
表題は作品名ではなくて、「追放された者たち」、「ルイ・ランベール」、「セラフィタ」の3編を収録し、著者の序文を添えたもの。哲学的・神学的な作品をまとめたものと言えるだろう。「追放された者たち」は最後に意外な人物が明らかにされる。「ルイ・ランベール」は著者自身の経験が投影されている。短めの長編「セラフィタ」は世界幻想文学大系版で大昔に読み、不可解に思ったが、今回も正直わからなかった。女性からは男性セラフィトゥス、男性からは女性セラフィタに見える、両性具有の人物が主人公で、昇天して神と結ばれる描写は迫力あり。2013/09/10
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