フィクションのエル・ドラード<br> 傷痕

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フィクションのエル・ドラード
傷痕

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784891769628
  • NDC分類 963
  • Cコード C0397

出版社内容情報



フアン・ホセ・サエール[フアン ホセ サエール]
代表作に『孤児』があるアルゼンチンの作家。

大西亮[オオニシリョウ]
法政大学教授。訳書に、『人工呼吸』、『連邦区マドリード』。

内容説明

「妻殺しの容疑者が取調中に窓から身を投げた…」自殺の瞬間に偶然立ち会った若き新聞記者アンヘルと、自堕落な生活を続けるその母。容疑者の旧友で賭博に入れこむ元弁護士セルヒオと、神秘的な女中デリシア。取り憑かれたようにオスカー・ワイルドの翻訳に没頭する判事エルネストと、謎の男トマティス…“出口なし”の政治状況を背景に、“傷”を抱えた登場人物たちの複数の視点からひとつの事件を浮かび上がらせた初期の傑作長編。

著者等紹介

サエール,フアン・ホセ[サエール,フアンホセ] [Saer,Juan Jos´e]
1937年、アルゼンチンのサンタフェ州セロディーノにシリア系移民の息子として生まれる。1959年、ロサリオ大学で哲学を専攻するものの中退、以後雑誌などの仕事をこなしながら創作に従事する。1968年、「ヌーヴォー・ロマン」研究の名目で奨学金を得てパリへ渡り、以後フランスに定住。創作活動の傍ら、1971年からはレンヌ大学で文学を講義した。2005年、パリに没する

大西亮[オオニシマコト]
1969年、神奈川県生まれ。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、法政大学国際文化学部教授。専攻、ラテンアメリカ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

rinakko

13
素晴らしい読み応え。圧倒された。“妻殺しの容疑者が取り調べ中に…”という出来事を中心に、それぞれの語り手の視点で巻き戻しながら語られる。詳らかにはされない過去の挫折、その結果としての傷を抱えた投げやりな日々の情景が微細に描かれていた。狂気を思わせるような箇所もあるが、彼らの中には己の姿も状況も冷静に見ている部分があって、そこに漂う虚無感が異様で凄い。再起や救いを望む気など微塵もない。バカラの説明やギャンブル哲学、『ドリアン・グレイの肖像』の無駄な翻訳…人生の時間つぶし。各々でがらりと変わる語り口にも痺れた2017/03/09

saeta

8
「孤児」が余りにも素晴らしかったので、引き続きサエールを読んでみました。「孤児」とは趣が異なりますが、こちらも負けず劣らず見事な作品だった。まだこんな未知の作家との出会いがあると思うと嬉しくなります。二つ目のギャンブルに現を抜かす男の話が特に面白かった。読みながらドストエフスキーの「賭博者」を思い出してたら、その記述も差し挟まれニヤリとしましたし、住み込みの若い女中がもっと鍵を握ってるのかと勝手に想像もしていました。このシリーズ、もっとサエールが刊行されるのだろうか?期待しています。2017/07/24

刳森伸一

5
妻を殺した男が取り調べ中に自殺するという事件を軸に4人の視点で描かれる数ヶ月。4章それぞれで視点が変わるが、皆一筋縄ではいかない人ばかりで、特に2章の元弁護士と3章の判事はかなり鮮烈。全体的に熱量が高く、中々の傑作だと思う。2018/09/09

mim42

3
高評価。ところどころうんざりするような冗長性(運転中やバカラの描写のことだ)もあったが、なかなか楽しい読書体験。政治色は薄めだが無ではない。ある事件が複数視点で語られ、最終章で当事者の主観が登場する。これぞ最終章、小出しに小出しに運びながらのピーク演出は小気味好い。一つの小さな話を複数視点で語らせると、多かれ少なかれ福音書比較のようなゲームすら始まる。最後の破綻夫婦の会話だが、同じく破綻経験のある私にとってはリアル過ぎて引き攣り笑い(汗 2019/04/04

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