内容説明
十五世紀初頭、中央アジアに興り地中海沿岸からインドにまで領土を拡げたティムール大帝の野心とあくなき欲望を壮大に描いてエリザベス朝演劇の幕開けとなった傑作戯曲。
著者等紹介
高田茂樹[タカダシゲキ]
1954年、福井県に生まれる。京都府立大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程退学。現在、金沢大学教授。専攻、イギリス文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ケイ
99
シェイクピアとほぼ同年代なのだが、Grammer school出身のシェイクスピアより学歴が高く、マーロウはUniversity wits。シェイクスピアの先をいき、エリザベス朝演劇の先駆けのような人。ギリシャやローマについての造詣が深い。歴史小説的趣き…どことどこが戦って……と。彼がパブの喧嘩で刺殺されてシェイクスピアの時代が来る。寵児だったはずのマーロウだが、読んでも高揚感は得られない。漂う冷たさだろうか。羊飼いから各地の王たちの上に立つまで武勲を上げているのに、彼に対しての憧れがおきない。2023/05/28