内容説明
小川洋子、川上弘美、鹿島田真希、西川美和、多和田葉子、川上未映子、六人の女性作家の代表作の文体・言語表現を“家族・身体”“記憶・回想”をテーマにあざやかに考察する書き下ろし。
目次
第1章 記憶/忘却のための場所―小川洋子「完璧な病室」
第2章 愛の寓話/物語の(再)起動―川上弘美「物語が、始まる」
第3章 渇きと水―鹿島田真希『六〇〇〇度の愛』
第4章 記憶のボタン―西川美和『ゆれる』
第5章 名前の喪失/「わたし」の生成―多和田葉子「海に薬とした名前」
第6章 小説の“声”/言葉と身体―川上未映子『乳と卵』
著者等紹介
松本和也[マツモトカツヤ]
1974年、茨城県に生まれる。立教大学文学部を卒業後、同大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。現在、信州大学人文学部准教授。専攻、日本近代文学・演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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マカロニ マカロン
9
個人の感想です:B+。2022年12月私は21冊読み、その内12冊は女性作家と、最近女性の書いた本を多く読んでいる。本書は小川洋子さん、西川美和さん、川上未映子さん達6名の女性の作家の小説を一作ずつ分析している。『乳と卵』の『たけくらべ』からの見立ては本書を一部読んだ時に知った。多和田葉子さんはご多分に漏れず『献灯使』だけで止まっているが、本書で多和田さんの読み方のコツを学んだので、『海に落とした名前』や『傘の死体と私の妻』を手始めに読んでみたい。小川洋子さんに漂う「死の気配」というのはすごくよくわかる2023/01/16
し、も、だ、
1
小川洋子、川上弘美、鹿島田真希、西川美和、多和田葉子、川上未映子の著作を一つずつ、テーマに基づけて考察。まだ読んでない作品もあって興味深かった。女性作家ってやっぱり全体的に柔らかいイメージが漂ってるなあ。2012/08/07
k
0
川上弘美「物語が、始まる」論。2013/05/26