内容説明
シュルレアリスムをめぐる“7つの謎”。図版多数収録、シュルレアリスムをアップデート。
目次
序 「周知」のシュルレアリスム?
第1章 シュルレアリスムとは「なに」か
第2章 シュルレアリスムは「オートマティスム」か
第3章 シュルレアリスムは「文学」か
第4章 シュルレアリスムは「幻想」か
第5章 シュルレアリスムは「前衛」か
第6章 シュルレアリスムは「死んだ」のか
著者等紹介
齊藤哲也[サイトウテツヤ]
1976年、北海道に生まれる。北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得満期退学、パリ第七大学文学博士。山形大学准教授を経て、2011年4月より明治学院大学准教授。専攻、シュルレアリスム研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gu
6
シュルレアリスムとは何かと決して定義しないこと自体が定義であるような在り方をなぞるように、「わからない」に留まりながらわかりやすく語って見せた優れた入門書。シュルレアリスムが超現実(⇒強度の現実)と訳されることの意味が腑に落ちた。2020/11/23
5
再読。むしろ、シュルレアリスムが「あれか、これか」という二者択一を破壊する「あれでもあり、これでもある」という「優柔不断」などっちつかずの在り方でもあり、「純粋」ではなく「不純」に、「自分が別の世界にいると思うのをやめること」、すなわち、「不意打ち」によって思考の「外部」に出ること、それは同時にこれを書いている「作者」あるいは「人間」とは「なに」であるのかと送り返すことに他ならないが、「テルケル」派と近づきながらも遠ざかる地点は、「作者の死」以前/以降の分割線であろう。2018/02/25
思弁的プリキュア
3
現代におけるシュルレアリスム研究の入門書。早く読めばよかった。2019/09/08
mstr_kk
3
シュルレアリスムに関して抱いていた疑問に、遺憾なく答えてくれた(というか、自分で解くきっかけを作ってくれた)。そして完璧なまでの明晰さ、読みやすさ。巌谷國士『シュルレアリスムとは何か』、酒井健『シュルレアリスム』に並ぶ、シュルレアリスム入門の名著だと思う。シュルレアリスムは他ならぬ「これ」や「この人」の特殊性(というか固有性)にこだわるため、客観的な評価や「主義」を斥け、優柔不断であることを決断し続けた。2013/07/20
梟をめぐる読書
3
シュルレアリスムを「知る」のではなく「考える」ための入門書。「シュルレアリスムとはなにか」なんて、第一線の研究者にだってわからない。2011/05/01
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