内容説明
アフリカ、ロシア、南米、欧州、そして日本―国家の境域を突破することで“複数性”を獲得した、移民・亡命者たちの文化表現とその実践をめぐるアクチュアルな共同研究の成果。多和田葉子、デビット・ゾペティ、アーサー・ビナード、毛丹青ら、複数言語作家によるフォーラムの模様を完全収録。
目次
エドゥアール・グリッサンの『第四世紀』
中(東)欧の地詩学を求めて―「辺境」から世界へ
「外地の日本語文学」―ブラジルの日本語文学拠点を視野に入れて
チカーノ/チカーナ文学の越境性―ローカルと普遍化のはざまで
ドイツ語圏の越境文学
言語遊戯と多文化性
国民文学から越境文学へ―ハンガリー文学の軌跡
日本文学を引用する越境の作家たち―水村美苗、デビット・ゾペティ、多和田葉子
多和田葉子論への試み
越境作家フォーラム全記録(多和田葉子、デビット・ゾペティ、アーサー・ビナード、毛丹青、土屋勝彦(司会))
著者等紹介
土屋勝彦[ツチヤマサヒコ]
1951年、大阪に生まれる。名古屋大学大学院文学研究科博士課程を経て、名古屋市立大学大学院人間文化研究科教授。専攻、ドイツ・オーストリア現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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