目次
ブエノスアイレスの熱情(序文(一九六九年版)
街路 ほか)
正面の月(序文(一九六九年版『正面の月/サン・マルティン・ノート』)
薔薇色の店のある街角 ほか)
サン・マルティン・ノート(ブエノスアイレス誕生の神話;大扉への挽歌 ほか)
拾遺(祖国の詩;都会 ほか)
著者等紹介
ボルヘス,ホルヘ・ルイス[ボルヘス,ホルヘルイス][Borges,Jorge Luis]
1899年、ブエノスアイレスに生れ、1986年、ジュネーヴに没した。二十世紀文学を代表する詩人、批評家、短篇小説家
斎藤幸男[サイトウユキオ]
1939年、石巻市に生れる。京都大学法学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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渡邊利道
3
表題の第一詩集はブエノスアイレスという都市への愛着がメタフォリカルな陰影を使いつつ素直に現れていて好ましい。第二詩集『正面の月』には叙事詩的な試みとなんというか甘甘の恋愛詩があってちょっと軽薄さも感じる。第三詩集『サン・マルティン・ノート』は死の影が濃く、透明な緊張感がある。削除された詩編は確かにゆるい感じがするものもあるが特に悪い出来ではないので作者特有のこだわりなのか詩集としての完成度の問題なのか。2018/12/05
久守洋
0
繰り返されるモチーフは、時間と記憶と偶然性。ボルヘスは冒頭でこう述べている。「これらの作品のあなたが読者で、わたしが作者だという状況は、取るに足りない偶然にしかすぎないのだから」と。2009/05/10