内容説明
人類史を切り開く、極彩色の建築の全貌。
目次
1 新たな生命のはじまり(極彩色の死なない家―天才に不可能はない;超新星爆発のある人生をこそ ほか)
2 「天命反転」にむかって(荒川修作を探して―『意味のメカニズム』から「三鷹天命反転住宅」へ;天命反転住宅徘徊記 ほか)
3 「建築する身体」ということ(サイボーグは建築的身体である;天命反転は二度到来する ほか)
4 「死なない家」をめぐって(メイク・イット・ニュー(更新せよ)―初心者のための荒川+ギンズ
天命反転住宅の効能―志段味循環型モデル住宅体験リポート ほか)
5 三鷹から世界へ(死なないために;水牛)
著者等紹介
荒川修作[アラカワシュウサク]
1936年、愛知県生まれ。美術家/建築家。1961年に渡米、以降ニューヨークを拠点に、夫人で詩人のマドリン・ギンズとともに活動。建築作品に、「偏在の場・奈義の龍安寺・建築する身体」(岡山県、1994年)、「養老天命反転地」(岐阜県、1995年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なるみ(旧Narumi)
25
三鷹にあるかの住宅を車窓から見たことはあるのですが、詳細をよく知らずなんとなく図書館で借りてみました。岐阜県の養老天命反転地を作った世界的に有名なアーティスト、荒川修作氏による住宅だと初めて知りました。まだまだ知らないことはたくさん。巻末の「天命反転住宅へ入居なさる方へ」が特に印象に残りました。2020/02/20
roughfractus02
1
作品と鑑賞者の関係に対する荒川+ギンズの批判は当初美術館建築と直立する鑑賞者の身体に向けられた。そして鑑賞者を体験者に変える大小様々なインスタレーション作品を経て、美術館外に出た建築作品「奈義の竜安寺」「養老天命反転地」で、共同的な多数の身体の建築に向かう。が、これらは習慣自体を変えようとする目論見からすれば、一時的に立ち寄る場という制約があった。身体を別様に動かし、感覚を変えるには新たな時空に住まう必要になる。この住宅は経験を動かし続ける長期にわたる実験場だ。ここからトランスヒューマンが生まれんことを。2017/02/11