内容説明
マルローは、文学と芸術に真実を求める。神と「人間」が死んでも、モダンの偉大な計画の興味が失われても、世界は、尻尾も頭もなく、自身の屍をかじりながら、生き延びる…吐気をもよおさせる無為への唯一の挑戦…すべての「作品」からわき上がる“金切り声”は、われわれを恐れおののかせ…。
目次
終わること、始まること
腐敗の場
激しい恐怖
失われた声
死に瀕した自己
私、事実=つくりもの
場面
戦争
金切り声
喉
交感
著者等紹介
リオタール,ジャン=フランソワ[リオタール,ジャンフランソワ][Lyotard,Jean‐Francois]
1928年に生まれ、1998年に没す。1950年フランス海外県東アルジェリアのリセの哲学教師に着任したあと、1959年からソルボンヌの講師となり、その後ヴァンセンヌ実験校(のちにパリ第八大学になる)に移り1987年まで哲学科の助教授・教授を務める一方で、カルフォルニア大学アーヴァイン校の哲学教授や彼自身が設立のメンバーとなっていた国際哲学学院の院長も兼務した。現象学からポスト構造主義やポスト・モダンと言われるまでの多数の著作がある
北山研二[キタヤマケンジ]
1949年生まれ。東京外国語大学修士課程修了。現在、成城大学文芸学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ラウリスタ~
5
よく考えたらマルローを読んだことがなかった。だから、リオタールのこの蝶のように舞うエクリチュールにまったく付いて行けない。おしゃれなのは分かるし、ちょこちょこ加える引用も当然文学的素養の高さを証明するのだけれども、だから、何!ってなる。ポストモダンな文章っていうのはほんとうに訳が分からない。あちこちから、文学作品のタイトルを列挙して、「・・・であるように」じゃあ、たんなる読者のスクリーニングじゃないの?それにしてもそれらの引用によって何を言いたいのか分からなかったが。専門家以外に分かるものなの?2014/12/07
Chie Masuyama
0
マルロー研究のため、とりあえず参考文献として。2012/10/15