内容説明
絶対への渇望とその不可能性の深淵に、果てし無く雪崩れてゆく近代‐世紀末。この病める意識からの脱出という類例のない試みを生きた男―吉田健一。吉田健一の作品世界に斬新な思考の可能性を見出す四人の気鋭の論者による興奮と幸福のエクリチュール。
目次
奇妙な静けさとざわめきとひしめき
『変化』をめぐる断章
「その日は朝から曇つてゐたですか、」
フイネガンのお通夜
悦ばしき反動
著者等紹介
丹生谷貴志[ニブヤタカシ]
1954年東京生まれ。東京芸術大学美術学部卒業後、同大学大学院修士課程修了。現在、神戸市外語大学教授。専攻、美学・美術史
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年西宮生まれ。東京大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。現在、明治学院大学教授。専攻、比較文学・映像論
松浦寿輝[マツウラヒサキ]
1954年東京生まれ。東京大学教養学部卒業後、同大学大学院修士課程修了。現在、東京大学助教授。専攻、フランス文学
柳瀬尚紀[ヤナセナオキ]
1943年根室生まれ。早稲田大学文学部卒業後、同大学大学院博士課程修了。専攻、英文学
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