内容説明
図版100点、人と街への旅に誘うファン必携、カフカ・ハンドブック。
目次
カフカのプラハ
カフカの生涯
住居
公務員カフカが通った道
お気に入りの散歩道
文学にゆかりのある場所と娯楽施設
著者等紹介
ヴァーゲンバッハ,クラウス[ヴァーゲンバッハ,クラウス][Wagenbach,Klaus]
1930年、ベルリン生まれ。複数の出版社勤務の後に独立して出版社を興す
須藤正美[ストウマサミ]
1956年、栃木県生まれ。東京都立大学大学院独文学博士課程満期退学。ユダヤ系ドイツ語作家を中心に研究。現在は中央大学、明治大学、早稲田大学、共立女子大学で非常勤講師を務める
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
104
プラハには観光で一度訪れただけだが、戦火を受けず古い石造建築が残った美しい古都を堪能した。この街をカフカも歩いたのか、ザムザやヨーゼフ・Kの住居をどこに設定したのかなどと思いながら見て回ったが、関係する場所は金のカワカマス館しか足を運べなかった。この本があれば、様々な旧跡へ行けたのに。何より20世紀初頭のカフカと同時代のプラハの情景を写した古い白黒写真が多数収録されており、ほとんど変わっていない都市を探せば散歩道を追体験させてくれる。ナチスも社会主義も消せなかった文学の記憶を甦らせる、抱きしめたくなる本。2022/12/25
Tonex
7
カフカが生きていた1910年前後のプラハの街の様子を豊富な写真や地図とともに描き出した文学歴史散歩の本。カフカの作品からの引用も多数。著者のヴァーゲンバッハは博覧強記かつ綿密な実地研究で知られるカフカの伝記研究の第一人者。括弧書きの補足説明がやたらと多い不思議な文体が面白い。▼建物や街並みについての説明が大半で、人々の暮らし(服装、食事など)に関する情報はがほとんどないのが残念といえば残念。2015/12/05
トムヤムクン
4
まず本全体のデザインがいい。縦に細長いオレンジ色の表紙。カバーを外せばカフカの父親がつかっていたエンブレムの鳥。中も写真や地図が沢山記載されていている。カフカが生きたプラハの歴史、カフカの人生、住んだ家、家族構成、手紙、お気に入り散歩コースなど読んでいて飽きなかった。作者が、いかにカフカを愛しているかよく分かる2008/07/24
ぶらり
2
プラハの迷路をカフカが立体化する2011/10/02
naomi_chi
1
写真多めでテキストが少ないため、さらっと読める。カフカの足跡をたどるプラハの旅に携帯していくといいかもしれないが、地図としての実用性はかなり低いので、参考程度がよいかな。2017/10/17