内容説明
言葉の中に現実を累乗する、きわめて洗練された詩法によって、パウル・ツェランやヨシフ・ブロツキイをはじめ、多くの詩人たちに多大な影響を与え続けてきた20世紀ロシア最大の詩人、オーシプ・マンデリシターム。ロシア詩の百花繚乱と革命の激動期、文化的混沌の中で、「言葉による創造」としての「ポエジー」を軸に、言葉を媒介とした人間と世界との関係を明らかにすべく、言語・芸術・歴史・政治等に関する思考を縦黄に展開した詩人唯一の評論集の全訳。本邦初訳。
目次
言葉と文化
脱落
話し相手について
言葉の本性について
詩についての覚書
ロマンの終焉
穴熊の巣
十九世紀
チャアダーエフ〔ほか〕