内容説明
中国は膨大な書物をのこしてきた文字の国である。筆者は、その過去から現在、未来にわたり集積される知の世界を、Constellation星座と見たて、その座標軸になるのが目録学であるという。本書は、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センターが、毎年文部科学省と共催してきた漢籍担当職員講習会の講義録にもとづく。図書館学を目指す人、中国文化論に関心ある人に是非薦めたい一書である。
目次
第1章 図書分類法の時代区分(四部分類法が行われる以前の時期;四部分類法が登場した時期;四部分類法が広く行われた時期;四部分類法が十分に機能しなくなった時期 ほか)
第2章 『京都大学人文科学研究所漢籍目録』の分類(経部;史部;子部;集部 ほか)
著者等紹介
井波陵一[イナミリョウイチ]
1953年福岡県生まれ。京都大学文学部卒業、同大学院修士課程修了。現在、京都大学人文科学研究所附属漢字情報研究センター教授。専攻は中国文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐藤丈宗
1
中国における図書分類法の概説。膨大な書籍たちをどのように位置づけ、分類するか。その試行錯誤の歴史は日々入ってくる新しい本をどこに入れるか、そして既存の本ももっとよい位置づけはないかを模索する書店員の日常にも重なる。学問が進歩すれば分類も変化しなければいけない。書店の棚づくりもこのこころ。100%の正解はないのだろうけど、それもまた本の可能性のあらわれ。2016/12/05
GEO(ジオ)
0
中国における本のジャンル分けの話。ちょっと難しいかな?2009/10/02
錢知溫 qiánzhīwēn
0
義理・考據・詞章三拍子そろった名著作だと思います。井波先生獨特の幽默も味わい深い。 ぜひ學退先生の《目錄學の誕生》や高橋智先生の《書誌學のすすめ》ともども味わっていただきたい”ほん”ですね。2022/07/01
-
- 和書
- 経営学ベーシックスプラス