出版社内容情報
AIは便利な道具なのか。それとも、やがて人間の判断を奪い、社会と国家を支配する存在になるのか。
チャットGPTの急速な進化、戦場で標的を選ぶ軍事AI、偽情報とサイバー攻撃、雇用を脅かす自動化、膨張するAIバブル、そして激化する米中AI覇権競争。人工知能の進歩は、人類に未曽有の繁栄をもたらす一方で、文明そのものを揺るがす危険をはらんでいる。
巨大AI企業は何を目指し、トランプ政権はなぜ開発を加速させるのか。AIは人間の知能を超えても、意識や倫理を持つ「人間」になれるのか。そして日本は、米国製AIに依存するだけの「AI植民地」で終わるのか。
暴走、雇用喪失、偽情報、AI兵器、監視社会、権力集中、格差拡大──。
国際政治・中国問題を長年追い続けてきた評論家・宮崎正弘が、AI開発の熱狂と危機を、軍事、経済、宗教、倫理、半導体、日本の安全保障という多角的な視点から検証する。
AIは知識で人類を超えても、「人間」にはなれない。
技術の進歩に浮かれる世界へ警鐘を鳴らし、人間と国家の未来を問い直す衝撃のAI文明論!
【目次】
プロローグ
AIは知識で勝っても、「人間」にはなれない 1
AIは知識量で人間を超える 1
AIに依存する人間──『箱の中の羊』が描く逆転 5
「ミュトス」の衝撃──AIは国家安全保障の問題になった 8
第1章 AIは人間を超えるのか 17
AI開発者はどこへ向かっているのか 17
脳はコンピュータではない 23
人間がAIをつくり、そのAIが人間を滅ぼす? 30
ハリウッドはAIの未来を先取りしてきた 35
「AIの原点」に戻る──脳から学び直す開発者たち 37
AIに「意識」は宿るのか 39
AI擬人化というリスク 43
AIが人間の言葉を均一化する 46
第2章 AIは戦争をどう変えるのか 50
戦場に現れたAI兵器 50
中国製ドローンはどこまで脅威か 59
中国は「技術の自立」をどこまで進めたのか 62
頭脳流出は国家安全保障を脅かす 66
AIが戦場の意思決定を加速する 69
戦争で生まれた技術は国境を越えて拡散する 76
ソフトパワーだけでは国家を守れない 81
AIにも「核不拡散条約」が必要になるのか 87
最後に引き金を引くのは、本当に人間なのか 90
第3章 AIは経済をどう変えるのか 92
AI覇権を争う「三国志」92
全米に広がる「データセンターはもう要らない」100
データセンター反対運動と「中国の影」104
走り出したAI開発は、もう止められない 109
AI株急騰の陰で広がる「AI詐欺」114
テスラを抜いたBYDの思惑はなぜ外れたか 119
AIでなくなる職業、残る職業 121
AI投資熱の裏で進む大量レイオフ 123
技術革命が進んでも、人間の暮らしは一気には変わらない 128
ミュトスが変えるハイテク企業と国家の関係 130
AIへの行きすぎた投資熱狂 135
AI投資熱は「百年前の悲劇」を繰り返すか 142
バフェットは暴落を待っている…… 145
AIバブル崩壊の予兆 150
FTXが示した「熱狂」の危うさ 159
AI開発を阻む「資金・人材・電力」の壁 162
第4章 AIは宗教と倫理をどう変えるのか 166
「AI時代の黙示録」が予言する人類滅亡 166
AIは知を拡張するが、判断と責任を空洞化させる 171
宗教はAIに「道徳」を教えられるのか 176
AI大国イスラエルとユダヤ教 178
ローマ教皇はなぜAIに警告したのか 182
「AI神(デジタルゴッド)」は誕生するのか 190
第5章 AI時代に日本はどう生きるか 19



