内容説明
君らは武力を持っているから、いつでも起てると思っている。われわれは持っていないから焦りがある―事件直前の一〇月一八日、三島は三人の青年将校にこう真情を吐露した。さらに三島は「二人で話をしよう」「制服は脱いで来るように」と面会に際しての条件をつけた。自衛隊をクーデターに巻き込むことを断念した三島は、それでも同調者を得ることに一縷の望みをかけたのか?事件から五〇年、沈黙を続けた元自衛官が長年抱いていた「謎」に初めて向き合い、三島事件と自衛隊の関係に迫る!
目次
第1章 三島のクーデター論
第2章 山本一佐と三島の複雑な関係
第3章 三島事件か森田事件か
第4章 三島由紀夫との出会い
第5章 自衛隊は何を守るか
第6章 「直接会って話をしよう」
第7章 事件後の事情聴取
第8章 三島の防衛論
著者等紹介
西村繁樹[ニシムラシゲキ]
1947年大阪府生まれ。防衛大学校本科第13期(電気工学専攻)卒業後、陸上自衛隊入隊(野戦特科)、第1特科連隊、陸上自衛隊調査学校、防衛庁内局、ランド研究所客員研究員、ハーバード大学国際問題研究所客員研究員、陸上幕僚監部防衛部防衛課防衛班、陸上自衛隊幹部学校戦略教官室教官、同副室長を務めて、平成13年(2001)自衛官(1等陸佐)から文官に転官、その後、防衛大学校において戦略教育室教授を務め、2012年3月定年退官。現在、公益財団法人「偕行社」参与。令和元年5月31日瑞宝小綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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