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内容説明
米中は新冷戦に入った。「ロボット操縦カー」の基本ソフトを米国企業が先に完成したら、その「中国向け輸出」はない。米中は互いに別系統のAIソフトで経済防衛圏を築き、「ソフトウェアカーテン」が地球を2分割する。米国経済圏から切り離され、石油資源と内燃機関の弱みを克服できぬ中国は封じ込められる。ある時点で、「ビッグデータ企業」と合体した「情報軍閥」が中国共産党にとってかわるだろう。日本はどうすべきか?「戦争のセンス」を欠く外務省がひとりよがりで押し付ける「尖閣有事シナリオ」の危なさなど、わが国の近未来防衛の課題を具体的に指摘し、解決案を示す!
目次
第1章 AIの先頭ランナーはぶっちぎりで米国
第2章 「AIに賭けるしかない」中国の事情
第3章 米中は「ソフトウェアカーテン」で互いを締め出す
第4章 「アメリカ宇宙軍」の創設で米中の軍事バランスは変わるか?
第5章 AIがもたらす波乱。それに対する人々の防衛手段は?
第6章 海陸戦闘は一変する
第7章 人間がAIに勝つ方法はあるのか?
第8章 日中の運命
著者等紹介
兵頭二十八[ヒョウドウニソハチ]
1960年長野市生まれ。高校卒業後、陸上自衛隊北部方面隊第2師団第2戦車大隊勤務。1988年神奈川大学英語英文科卒業。1990年東京工業大学理工学研究科社会工学専攻博士前期課程修了。現在は作家・評論家。函館市に居住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
inami
16
◉読書 ★3 昨年11月の米国中間選挙にターゲットを合わせ、中国国内から、偽装アカウントとAIロボットを大々的に駆使したSNS工作が展開されるのではないかと警戒されていたが、・・?、さて、AIにおいては、人的リソースや技術総力でアメリカは突出している。戦闘機エンジンや正規空母、高性能潜水艦等の在来型の兵器は「経験工学」の世界で、中国はいくら潤沢な資金があっても米軍を凌駕することはできない。しかし、AIは経験工学に属さないので、唯一米軍に対抗しうる分野と見定めてAIに集中。AIを制した者が世界を制するのか?2019/01/08
takeshi3017
2
AI技術の発達により将来、世界は中共系のAI商品/サービスを使うのか、アメリカ系のAI商品/サービスを使うかの二者択一になるだろうと筆者は予測。この二者択一はAIではないがSNSの世界で既に顕著になりつつあるように思える。中国系の動画特化ソーシャルネットワークであるTikTokを使うか、X(旧twitter)を使うか、ということである。アメリカ側は中国製を閉め出し、中国もそうしている。筆者はこれらを「ソフトウェアカーテン」と呼ぶ。本書の内容はAIだけにとどまらない。アメリカは宇宙軍の創設に見られるように→2023/12/19