内容説明
戦後七〇年、日本はいまだにGHQから押しつけられた憲法を後生大事にしている。前文は国籍不明で、第九条は現実離れ、憲法制定の経緯は屈辱以外のなにものでもない。改憲の機会が見過ごされてきた理由は「吉田ドクトリン」にある。いま日本は戦後最大の危機に直面している。軍事的膨張を続ける中国の脅威、そして戦後一貫して安全保障の命綱だった米国の影響力の低下。化石のような憲法を早く脱ぎ捨てないと日本は生き延びられない。改憲によって日本を取り戻す以外に方法はないのである!
目次
第1章 屈辱の現憲法(現在の日本への脅威;隣国の危険な動向 ほか)
第2章 空疎な憲法の前文(日本の国柄が感じられない前文;米国の独立宣言前文 ほか)
第3章 独立国家日本を縛る第九条(国際常識に反する法制局の解釈;条文解釈の大きな嘘 ほか)
第4章 三度の改憲の好機を逸した(国際環境の変化が体制の変革を促してきた;国籍不明の前文と現実離れした第九条 ほか)
第5章 最後の改憲のチャンス(国際情勢を動かす時代的潮流;ポスト冷戦と二一世紀の世界秩序 ほか)
著者等紹介
田久保忠衛[タクボタダエ]
杏林大学名誉教授。昭和8(1933)年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、昭和31(1956)年時事通信社に入社。ハンブルク特派員、那覇支局長、ワシントン支局長、外信部長などを務める。平成4(1984)年から杏林大学社会科学部(現、総合政策学部)で教鞭をとり、平成22(2010)年より現職。平成17(1993)年に博士号取得。平成8年には第12回正論大賞受賞。専門は国際政治。産経新聞「国民の憲法」起草委員会委員長。国家基本問題研究所副理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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