内容説明
日本初の南極観測船として知られる「宗谷」。だがそれ以前の「宗谷」について知る人は少ない。耐氷型貨物船として建造され、海軍特務艦となった「宗谷」は、幾多の戦火を潜り抜け、戦後は引揚船として多くの同胞を帰還させた。その後、灯台補給船として全国を巡り、六回の南極観測にも従事。最後は巡視船として北の海の守りにつく。昭和という時代をひたすら働き続けた「宗谷」の生涯を、乗組員や関係者の証言をもとに綴った感動のノンフィクション。
目次
第1章 「宗谷」はこうして生まれた
第2章 海軍特務艦「宗谷」
第3章 危険な輸送
第4章 祖国へ
第5章 命懸けの逃走
第6章 海のサンタクロース
第7章 「宗谷」南極へ
第8章 「宗谷」外伝
著者等紹介
桜林美佐[サクラバヤシミサ]
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。防衛省「防衛生産・技術基盤研究会」委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ハカセ
1
「奇跡の船」「不可能を可能にする船」「海の守り神」「海のサンタクロース」数々の異名を持つ宗谷という船の歴史を紹介した本。約200ページという事もあり、やや密度は薄いか?とにかく古い船なんで若い世代は「聞いたことがないよ、そんなにすごい船なの?」って人もいるかもしれない。僕は子供の頃、宗谷のプラモ(南極探査船時代)を組んだりもしたが。繰り返しになるが内容がちょっと薄いようにも感じるがその分すぐに読めてしまうので手頃ではある。なんとあの北杜夫さんも乗船、航海記も描いたことのある船だよ!2015/05/10
沙弥
0
ふっと読みたくなって再読。宗谷ってホントに奇跡の船なんだなぁ。奇跡は真に努力した結果として、起こるものだと聞いたような気がするけど、実際にそうなんだと思える。2019/06/25