内容説明
信長による叡山焼き討ちで三十幅のうち十五幅が失われた「六道絵」。極楽と地獄の有様を描く絵には、天照大神に始まる御力を得る秘法が描き隠されているはずだった。現世で栄華を極めんと、その謎を追う吉田家と、心ならずも争いに巻き込まれた金峯山寺の修験者・覚應。そして五条河原に住み糞掃衆とさげすまれる人びととの“聖と俗”の戦いが始まる。聖と俗との戦いを描いた桁外れのエンターテインメント。
著者等紹介
阿郷舜[アゴウシュン]
1948年生まれ。ノルウェー北部でトナカイ牧畜の起源とその技術的変容、タイ北部で焼畑農耕民の共同体意識などを調査。旧ソ連軍撤退直後のアフガニスタン連合政権による在日本アフガニスタン大使館顧問をつとめるなど、国内でもNGO活動を通したさまざまなプロジェクトに従事。現在はミャンマーの少数民族出身者で構成される親睦団体の顧問をつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Steppenwolf
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元寺忍・覚応なる人物が織田信長,最下層の人々,貴族や吉田神道とからむ時代伝奇小説である。私は2010年暮れ日刊ゲンダイの書評(インターネット版)で知って読んでみた。この著者の主張が,娯楽作を通して本書に込められているような思えた。そしてここに描かれた信長はそれなりに格好良く,彼が天下を取ってくれていたらとつくづく残念に思えてならない。本書の著者は是非ともこの覚応をシリーズにしてもらいたい。2011/01/10
mushoku2006
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前に読んだ、「桶狭間天空の砦」が面白かったので、デビュー作であり、時系列的には「桶狭間天空の砦」の後日談にあたる、本作を図書館にリクエストして読んだんですが、私にはいまいち。私は歴史小説や時代小説は好きなんですが、伝奇ものは苦手です。なので、伝奇色が強いこういう作品は好みじゃない。しかし、勿論それも大きかったとは思いますが、デビュー作だけあって、小説としても作りも良くないと思います。話がやたら飛んで、えらく読みにくかった。2013/06/02
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