内容説明
日清戦争から太平洋戦争まで、帝国陸軍は幾多の陸戦を戦い、多くの作戦に勝利した。世界戦史と比較しても、その戦いぶりは際立っている。日本軍の戦闘の特徴は、常に兵士と将校がよく戦い、エリート参謀のつくった計画が出鱈目であったことだ。近代日本が戦った十大陸戦を選び、対称する世界陸戦と比較しながら、戦いの実相を解説した画期的な戦史書。
目次
1 日清戦争の平壌攻防戦と鴨緑江への追撃―日清両国には軍事力格差がありすぎた
2 日露戦争得利寺の戦い―日露戦争でもっとも綺麗な勝利
3 旅順攻防戦―この戦いでニコライ二世は惨殺される結果になった
4 奉天会戦―偶然と独断専行が支配した包囲作戦
5 支那事変の上海決戦―浸透戦術によって国府軍を殲滅した幻の決戦
6 ノモンハン事件―蒋介石支援のため鉄道敷設までしたスターリン
7 マレー作戦―シンガポール攻略のため中立国タイに上陸
8 サイパン玉砕―水際防禦にも失敗、民間人保護にも失敗
9 硫黄島攻防戦―玉砕しながら米軍に一・五倍の損害を与えた名将、栗林忠道
10 ソ連の対日参戦―八月一五日、終戦日は日本軍の戦勢は有利だった
著者等紹介
別宮暖朗[ベツミヤダンロウ]
1948年生まれ。東京大学経済学部卒業。西洋経済史専攻。その後信託銀行に入行、マクロ経済などの調査・企画を担当。退社後ロンドンにある証券企画調査会社のパートナー。歴史評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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